2018年 09月 09日
食欲 |
パリの夏は終わった。
お天気の悪い日はもうすっかり初秋の雰囲気だし、
たまにお日さまが元気でも、せいぜいが晩夏というところ。
快晴の日でも、もうスイカを食べようという気にはならない。
逆に、盛夏の頃は食べたくもなかったしっとりした甘味を嬉しく感じる。
ところで我が家には季節も気温も関係なく、常に食欲全開の双子がいる。
もともと食欲旺盛な子たちだったが、
この夏ポルトガルで過ごして、胃袋がまた一回り大きくなった。
ポルトガルの田舎レストランの大盛りと、
義母の連日の食べろ食べろ攻撃を経た結果、
食欲中枢が「例外的な大盛り」を「これが普通」と認識するようになったらしい。
なにしろ一人分500グラムもあるリブステーキをペロリと食べてしまうのである。
一切れ350グラムもあるバカリャウでも平気でいけてしまうのである。
その付け合わせも、前菜もデザートの大きなメロンも、全部食べてしまうのである。
気持ち良いほどよく食べるね、と言ってくれる人もいるけれど、
わたしは言いたい。
見ているだけでお腹がいっぱいになるから。。。。
ポルトガルから帰って自宅で食事をするようになると、
息子たちが食卓でため息をつくようになった。
あ〜あ、ポルトガルはよかったなぁ。
食べるものがた〜くさんあって。
別にわたしもケチケチしているつもりはないのだが。
夏休み前よりも気前よく作っているつもりなのだが。
それでも、これしかない、とがっかりした顔をする。
家でだけじゃない。
外で食べる食事にも量が少ないと言い始めた。
外で食べる料理は味付けが濃いから満腹に感じるのも早いはずなのに、
それでも足りなく感じるらしい。
夕食をとったレストランを出て3分もしないうちに、
あ〜お腹すいた、もっと何か食べたいな、とか言わないでほしい。
絶望のあまり頭を抱えて叫びたくなる。
双子の食欲がじりっと増えてからこちら、
わたしはまだ4人分の適量を量りきれずにいる。
こんなものかと思って作ってみれば足りなくて、
ええい、これならどうだ、と作ってみれば中途半端に多すぎる。
自分の想像範囲を超えているから加減するのがすごく難しい。
それともやがては経験がその不足を補ってくれるのだろうか?
というか、お腹がすいた人が食事を作れば問題は解決するのに、と思う。
家族の中で一番食の細いわたしが食事係なんて、
お互いにストレスが溜まるばかりなのでは?
ともあれ、楽しい夏休みを過ぎて、
我が家のエンゲル係数がジリジリっとあがった。
この調子でどこまで上がるのだろうか、何年続くのだろうかと考えると
背筋がゾクゾクする思いこそすれ、だ。
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by poirier_AAA
| 2018-09-09 23:27
| 日々の断片
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