2017年 05月 13日
修学旅行の値段 |
たまにはこんな現実的な話題も面白いかと思って書くことにしました。
表題のとおり、子どもの修学旅行にいくらかかった?という話です。
わたしも少中高と修学旅行に行きましたが、
その旅費は「旅行積立」の名目で集金されていたような気がします。
(記憶が定かではないのですが)
旅行自体はそれほど長くなくて、小学校で2泊3日程度、
一番長かった高校の旅行でも1週間未満だったと思います。
もちろん国内旅行でした。
あの旅行で、いったい親はいくら払ったのでしょう?
こちらでは(うちの子の場合ですが)、旅行代金はすべて後払いです。
旅行前の保護者向けの説明会でかかる費用が提示され、
旅行が終わるとパリ市からその請求書が来るので送金して精算します。
(公立学校の場合、旅行は個々の学校ではなくパリ市の管轄なのです)
旅行代金は子ども1日あたりの値段で提示されます。
その値段は親の収入によって10段階に分かれていて、
最低額が1日1.18ユーロ、最高額で21.54ユーロです。
その値段に旅行の日数をかけた金額が支払い金額になります。
旅行が10日間だったとすると、11.80ユーロから215.40ユーロの間ですね。
旅行中は滞在先で食事が出ます。3食プラスおやつです。
滞在中はアクティビティがあり、付近で観光もします。
そういった際の移動は大型観光バスをチャーターします。
パリから滞在先まではTGV(フランスの新幹線)とバスを乗り継ぎます。
滞在中は1回だけ汚れものを洗濯してもらえます。
この内容で10日間で、負担額は1,500円から27,000円の間。
パリ市がかなり補助を出している(つまり税金)と思いますが、
修学旅行でも親がウッと気負わなくて済む金額で済んでいるのが
とてもありがたいと思います。
滞在費は低く抑えてもらえて助かりましたが、
その分、持ち物の準備でだいぶお金が出て行きました。
アクティビティ用の衣類とか靴とか、
このあと一体いつ使うのだ!?と思うようなものも買いました。
成長期なので余計な衣類はたくさん持たないようにしていますが、
さすがにそれでは足りなくて買い足したシャツやパンツもあります。
そういうものは全部安売りスポーツ用品店で揃えたので、
金額的にはさほどではありませんでしたが、
個人的には「余計なものを買わされてしまった」感が強くありました。
とはいえ、奇跡的に2人が同じ場所に旅行に行ってくれたので
そういった「余計な」ものもしっかり再利用できて、感謝感謝でありました。
子どものお小遣いは親の裁量に任されますが、最高で30ユーロでした。
30ユーロはうちの子にとってはちょっと手にあまる金額だったので、
我が家は半分くらいしか持たせませんでしたが。
そんなわけですので、
10日間の修学旅行 x 2人分でしたけれども、
蓋を開けたら、わたしの歯1本の詰め物代よりも安く済んでしまった、
(保険がいくら払い戻してくれるか、、、あぁ心配だわ)
というわけなのでございます。
公立の義務教育だと子どもの教育費はほとんどかかりません。
副教材なども要りませんし、カバンや体操着や靴も好きなものを使えます。
あとはせいぜい文房具を買うくらいですが、
場合によってはノートやファイルも支給されたりするので、
年間でも学用品には3千円も使っていないと思います。
(個人的な習い事や衣食、学校への寄付は別ですよ)
在学中の1番の出費である修学旅行でもこの程度です。
子どもの教育に関しては、とてもありがたい環境だと思っています。
ま、そのぶん歯の治療やメガネにはかなりお金がかかるのですが、
それはまた別な話ですね。
by poirier_AAA
| 2017-05-13 19:56
| 子どもと暮らす
|
Comments(4)
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fusk-en25 at 2017-05-13 20:04
付け加えますと。(笑)
義務教育でない幼稚園も高校も学費は無料です。
大学になっても学費自体は確か無料で。図書館費か何かのわずかな額が
20年前は年間2万円ほどでした。
幼稚園から高校までの給食費も親の給料額によって決まるので
受けて払えないようなことはないと思うし。
それも市が徴収するので誰がいくら払っているかわからないシステムになっています。
義務教育でない幼稚園も高校も学費は無料です。
大学になっても学費自体は確か無料で。図書館費か何かのわずかな額が
20年前は年間2万円ほどでした。
幼稚園から高校までの給食費も親の給料額によって決まるので
受けて払えないようなことはないと思うし。
それも市が徴収するので誰がいくら払っているかわからないシステムになっています。
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poirier_AAA at 2017-05-13 23:35
> fusk-en25さん、こんにちは。
この、給食費や学童費、旅行費を市が徴収するシステムは本当にいいですよね。
おっしゃるとおり誰がいくら払っているかもわからないし、先生も面倒な集金やら催促やらの雑務から解放されますものね。
夫が、日本のランドセルの値段を知って驚愕していました。うちの子のカルターブルの値段の10倍よりもさらに高い!と。しかもランドセルだけじゃないでしょう。制服とか体操服とか副教材とか必ず指定の業者で指定の物を買わないとならない。あれじゃあ必要な物が揃えられない人は学校に行かれません。そしたら義務教育じゃなくなってしまいますよね。
この、給食費や学童費、旅行費を市が徴収するシステムは本当にいいですよね。
おっしゃるとおり誰がいくら払っているかもわからないし、先生も面倒な集金やら催促やらの雑務から解放されますものね。
夫が、日本のランドセルの値段を知って驚愕していました。うちの子のカルターブルの値段の10倍よりもさらに高い!と。しかもランドセルだけじゃないでしょう。制服とか体操服とか副教材とか必ず指定の業者で指定の物を買わないとならない。あれじゃあ必要な物が揃えられない人は学校に行かれません。そしたら義務教育じゃなくなってしまいますよね。
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きゃすぴえ
at 2017-05-14 05:28
x
修学旅行が10日間っていうのはすごいですね。
訪問先はフランス国内ですか?
国や市町村が子供達の教育に関わるものをきちんと援助してくれるというのは素晴らしいこと、、というより、そうしないと子供を産みたいと思ってても産めない家庭だって出てくるし、国の将来のためには大事なことですよね。
私が住んでいる街では、学校税というのがありまして、毎年500ドルくらい払っているんですが、うちの近所は特に学校も多い地区で、子供達が学校から旅行に出かけるための資金集めと言っては戸別訪問してカンパを募られたり、スーパーのレジで袋詰めをする子供たちが「袋に入れてあげてる分、小銭をカンパしてくれ」とやっていたり、税金だけじゃ足らないの?とちょっと遺憾に思ってるんです。
これを子持ちの友人にいうと、「カンパを募られる方も嫌だろうけど、学校にカンパ集めてお金を持っていかなきゃいけない子供(のために親が休みの日などに近所を回って集めたりしている)も嫌だよ」と。
税金を何に使ってるんだか本当に謎なんですけどね。
ちなみに学校税は持ち家の資産価値に比例しているので、豪邸に住んでる方達はもっと払ってるはずです。
税金をたくさん支払ってても、お金がちゃんと有効に使われているんだったらいいんですけどね、なんだかわが町(そして州)はそこらへんが怪しいんですよね。あ、自分の町の愚痴になってしまいました。
訪問先はフランス国内ですか?
国や市町村が子供達の教育に関わるものをきちんと援助してくれるというのは素晴らしいこと、、というより、そうしないと子供を産みたいと思ってても産めない家庭だって出てくるし、国の将来のためには大事なことですよね。
私が住んでいる街では、学校税というのがありまして、毎年500ドルくらい払っているんですが、うちの近所は特に学校も多い地区で、子供達が学校から旅行に出かけるための資金集めと言っては戸別訪問してカンパを募られたり、スーパーのレジで袋詰めをする子供たちが「袋に入れてあげてる分、小銭をカンパしてくれ」とやっていたり、税金だけじゃ足らないの?とちょっと遺憾に思ってるんです。
これを子持ちの友人にいうと、「カンパを募られる方も嫌だろうけど、学校にカンパ集めてお金を持っていかなきゃいけない子供(のために親が休みの日などに近所を回って集めたりしている)も嫌だよ」と。
税金を何に使ってるんだか本当に謎なんですけどね。
ちなみに学校税は持ち家の資産価値に比例しているので、豪邸に住んでる方達はもっと払ってるはずです。
税金をたくさん支払ってても、お金がちゃんと有効に使われているんだったらいいんですけどね、なんだかわが町(そして州)はそこらへんが怪しいんですよね。あ、自分の町の愚痴になってしまいました。
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poirier_AAA at 2017-05-14 19:19
> きゃすぴえさん、こんにちは。
そうなんです。いきなり10日って、ちょっと驚きますよね。行き先は国内です。
国や市町村が教育の補助をしてくれるというのは素晴らしいことですが、逆にそこに財源がないと学校は備品一つ満足に買えないような状況になってしまうんですよね。知り合いのポルトガルの家族のところがそうで(ポルトガルは今すごい財政難なのです)、教科書も全部自分持ち、学校で本棚一つ買うのも、校舎の修繕をするのも全部親の負担なので大変だ、と言っていました。
きゃすぴえさんのところの学校税の使い道、どうなっているんでしょうね。そうやって資金集めをするという方法も確かにありますけれど、それが親や子どものノルマになるとしたら自分だったら反発してしまうだろうな、と思います。
そうなんです。いきなり10日って、ちょっと驚きますよね。行き先は国内です。
国や市町村が教育の補助をしてくれるというのは素晴らしいことですが、逆にそこに財源がないと学校は備品一つ満足に買えないような状況になってしまうんですよね。知り合いのポルトガルの家族のところがそうで(ポルトガルは今すごい財政難なのです)、教科書も全部自分持ち、学校で本棚一つ買うのも、校舎の修繕をするのも全部親の負担なので大変だ、と言っていました。
きゃすぴえさんのところの学校税の使い道、どうなっているんでしょうね。そうやって資金集めをするという方法も確かにありますけれど、それが親や子どものノルマになるとしたら自分だったら反発してしまうだろうな、と思います。