2017年 04月 29日
一難去って |
しばらく前、浴室の天井から水漏れがあった。
いつまでも漏水元が特定できないままで、
保険会社には「漏水元不明」で申し立てるしかなく、
それから保険会社の専門家、工事の見積もりと続いて、
このたびようやく修理の運びとあいなった。
なかなかスッキリ解決しないので精神的ストレスは大きかったが、
実際の被害はさほど大きくなかったので、
修理(天井のペンキ塗り替え)はサクサクと数時間で終了した。
修理に来てくれた男性は軽い南仏の訛りのある真面目ないい人で、
あぁこれでようやく懸念事項がひとつ減ったと胸をなでおろした。
この修理をチャンスとばかり浴室内も大幅に手を入れることにした。
普段手が届かないところを大掃除したり、衛生用品のストックを見直す。
天井はきれいになるわ浴室内もさっぱりするわ、いいことだらけ。
ついでにここも掃除しておくか。
水道屋しか開けることのない普段は閉めきりの給湯器置き場のドアを開けて、
ズルズルっとへたりこみそうになった。
給湯器の大きなタンクの下に、ガビガビのカルキのシミが広がっていた。
タンクの下のバルブ部分に触れると、うっすらと水が手につく。
ぽとぽと滴り落ちるほどの量はない。
でも、うっすら滲んだ水が重さに耐えきれないくらいたまると、ぽとりと落ちる。
1日に何滴落ちるだろう?1時間に1滴落ちるかどうか。。。
それでも1日に数滴はまちがいなく落ちているわけで、
それが石をも穿つ辛抱強さでじわりじわりと床に染み込み
落下点を中心にカルキの年輪(乾き具合によって色が違う)を作り上げている。
とほほ、である。
しかも、これまでは漏水被害者側だったが今度は漏水元。
またしても水道屋のおじさんの厄介になるのだ。
ここのところ立て続けに来てもらっているから、もうすっかり顔見知りだ。
あぁもう。一難去ってまた一難とはこのことよ。
我が家の入っている建物はパリではごく新しい方で、まだ築30年ほどだ。
入居して5、6年は何の問題も起きなかったが、
ここ数年で漏水だの配管の老朽化だのによる問題が激増した。
30年経つってこういうことなんだなと、他人事のように考えてみる。
丈夫に見えるコンクリートも金属も、30年も経てば傷みはじめる。
プラスチックや普通の紙は言うに及ばず。
人だって30歳くらいになれば体はだんだん年をとりはじめる。
30年でこれなんだから、40年を超えた原発を使い続けるなんて、
ものすご〜く怖いことではなかろうか?普通に考えたら。
この後に及んで強がってみるなら、
漏水が頻発するから水回りの掃除(手の届きにくいところ)ができていいわ。
おほほほほ〜。
正直に心中を吐露するなら、
ストレスを脱せりと思えば、またストレス(詠み人はわたしよっ)。
by poirier_AAA
| 2017-04-29 02:28
| 日々の断片
|
Comments(4)
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Mtonosama at 2017-04-29 06:02
うわあ~、気が重い。で、また水道屋さんに来てもらいますか?
実害がない以上、呼べませんよね。
人間の30歳はまだまだ若いけど、原発はやばいっしょ。
まったく何を考えているんだか。
実害がない以上、呼べませんよね。
人間の30歳はまだまだ若いけど、原発はやばいっしょ。
まったく何を考えているんだか。
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きゃすぴえ
at 2017-04-30 07:19
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水回りは本当に厄介ですよね。
パリではどうだか存じませんが、北米のうちの界隈では、30年〜40年前くらいからこっち、建物の質は落ちるというか、建材が安物になっている、という見方が一般的なようです。でも100年以上前の建物だと、建材自体はがっちりしていたかもしれないけれど、あちこちかなりガタが来ているし、ワイヤーとか水道管の技術自体もかなりアンティークなので危険だったりしますしね。
でも何よりも、30年前、っていうのが80年代で、「え?もうあれから30年も経つ?」と感じてしまう自分がいて、そうやって年月って実はどんどんと過ぎていくものなのに、若さや新築や新しいテクノロジーが、くたびれて古くなるだなんて想像もできなかった若かった自分に今更気がついて、苦笑します。(理屈ではなく実感としてわかっていなかった。)
原発推進派&電力会社の上層部は、先のことがわからないのか自分の利益以外のことに想像力が及ばないのか。 こちらは苦笑では済まされません。
パリではどうだか存じませんが、北米のうちの界隈では、30年〜40年前くらいからこっち、建物の質は落ちるというか、建材が安物になっている、という見方が一般的なようです。でも100年以上前の建物だと、建材自体はがっちりしていたかもしれないけれど、あちこちかなりガタが来ているし、ワイヤーとか水道管の技術自体もかなりアンティークなので危険だったりしますしね。
でも何よりも、30年前、っていうのが80年代で、「え?もうあれから30年も経つ?」と感じてしまう自分がいて、そうやって年月って実はどんどんと過ぎていくものなのに、若さや新築や新しいテクノロジーが、くたびれて古くなるだなんて想像もできなかった若かった自分に今更気がついて、苦笑します。(理屈ではなく実感としてわかっていなかった。)
原発推進派&電力会社の上層部は、先のことがわからないのか自分の利益以外のことに想像力が及ばないのか。 こちらは苦笑では済まされません。
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poirier_AAA at 2017-05-02 19:09
> Mtonosamaさん、こんにちは。
もちろん!水が漏れているだけでもう実害目前ですから、管理人さんに連絡して然るべき処置をするのです。いまならまだただの修理で間に合うけれど、本気で階下に漏れ始めたら騒ぎが大きくなりますものね。
40歳を超えた原発って、どう考えたってまずいですよねぇ。
怖くないのかなぁ?不思議でたまりません。
もちろん!水が漏れているだけでもう実害目前ですから、管理人さんに連絡して然るべき処置をするのです。いまならまだただの修理で間に合うけれど、本気で階下に漏れ始めたら騒ぎが大きくなりますものね。
40歳を超えた原発って、どう考えたってまずいですよねぇ。
怖くないのかなぁ?不思議でたまりません。
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poirier_AAA at 2017-05-02 19:26
> きゃすぴえさん、こんにちは。
建材が安物になっているというのはあるかもしれませんね。あと、みんな下手に手を抜くこと(コストを下げること)を覚えてしまった感じもしますし。ただ、古いものでもちょっとこれはというものでも、修繕しながらなんとか使い続けるということに関してはこちらの人は年季が入っているというか、やはり慣れているなぁと感じます。どんなものでも古くなっていくのは当たり前ですし、そこですっぱり全部捨ててしまうのではなく、残せる部分は残しながら少しずつ手を入れて使い続けるって、トータルで見たら無駄が少ないですよね。日本のように大きなビルでもあっさり壊して作り直してしまうって、ものすごい無駄をしている感じがしますよ。
冗談では済まないことが、信じられないくらいの軽さで扱われている、、、怖い話ですよね。
建材が安物になっているというのはあるかもしれませんね。あと、みんな下手に手を抜くこと(コストを下げること)を覚えてしまった感じもしますし。ただ、古いものでもちょっとこれはというものでも、修繕しながらなんとか使い続けるということに関してはこちらの人は年季が入っているというか、やはり慣れているなぁと感じます。どんなものでも古くなっていくのは当たり前ですし、そこですっぱり全部捨ててしまうのではなく、残せる部分は残しながら少しずつ手を入れて使い続けるって、トータルで見たら無駄が少ないですよね。日本のように大きなビルでもあっさり壊して作り直してしまうって、ものすごい無駄をしている感じがしますよ。
冗談では済まないことが、信じられないくらいの軽さで扱われている、、、怖い話ですよね。