2013年 02月 18日
子どもの勉強 |
毎週金曜日になると、
息子たちはたくさんのノートを持って帰ってくる。
算数のノート、
発音と綴りのノート、
テクストを読むノート
詩のノート、などなど。
親はそのノートに目を通して、
子どもの勉強の具合を確認して、サインする。
それを月曜日にまた学校に持って行く。
今週末はドラマティックだった。
なぜか2人揃って、ありえないでしょっ!
というノートを持ち帰って来た。
息子Aの算数ノート。
芋蔓式にどんどん足し算して行くページ。
スタートは4。
4 +10 14 +1 15 +10 25
となっていくべきところ、息子の答えはこうだ。
4 +10 44 +1 45 +10 66
これまでは普通に足し算をやってきたわけで、
それがどうして急にこうなる???
先週どこかで計算間違いキノコでも食べてしまったのか?
夫は頭を抱え、
わたしはあんまり可笑しくて笑ってしまった。
ここまで想像を絶する答えが書いてあると詩的ですらある。
この子は絶対に計算しながら何か夢を見ていたに違いない。
息子Aはそれから30分夫の特訓を受け、
夢見るための羽根をすっかりもぎとられ、
普通の正しい足し算しかできない子どもになってしまった。
あんまり夢をみない息子Bも、
彼としては有り得ない間違いをしていた。
絵が書いてあって、
その横に「階段は何段ありますか?」と質問がある。
答えの数字をアルファベットで書かなければならない。
9段だから neuf と書くべきところ、
息子は neufe と余計な e をくっつけて書いていた。
これ、このあいだ楽勝だって言って書いてなかったっけ?と聞くと、
そうだよ、どうやって書くかはちゃんと知ってるよ。
でも、一度で良いからassez bien (可)って書いてもらいたかったんだもん。
息子たちは毎週金曜日になると、
お互いのノートを見せっこして報告し合い、感想を言い合う。
夢見る息子Aのノートには、ときどき ab(可)が混じる。
現実派の息子Bのノートには ab はない。tb(優) が並んでいる。
très bien(tb)が並んでいたら、普通はそれですごく嬉しいじゃない?
と親は思ってしまうんだけど、
息子Bにとってはヴァリエーションの多様さで相棒に遅れをとっている
と思われたらしく。
こういうところで、息子Bもまだまだ夢の世界の住人なのだ。
息子Bの小賢しい目論みにも拘らず、先生は bien しかくれなかった。
息子Bは一生懸命考えた計画が上手く行かなくて落ち込んでいた。
ねぇ、どのくら間違えたら ab を書いてもらえると思う?
噴き出しそうになりながら、真面目に親の返事をする。
そんなことに頭を使わんでもよろし!
さて、今週はどんなノートを持ち帰って来ることやら。
息子たちはたくさんのノートを持って帰ってくる。
算数のノート、
発音と綴りのノート、
テクストを読むノート
詩のノート、などなど。
親はそのノートに目を通して、
子どもの勉強の具合を確認して、サインする。
それを月曜日にまた学校に持って行く。
今週末はドラマティックだった。
なぜか2人揃って、ありえないでしょっ!
というノートを持ち帰って来た。
息子Aの算数ノート。
芋蔓式にどんどん足し算して行くページ。
スタートは4。
4 +10 14 +1 15 +10 25
となっていくべきところ、息子の答えはこうだ。
4 +10 44 +1 45 +10 66
これまでは普通に足し算をやってきたわけで、
それがどうして急にこうなる???
先週どこかで計算間違いキノコでも食べてしまったのか?
夫は頭を抱え、
わたしはあんまり可笑しくて笑ってしまった。
ここまで想像を絶する答えが書いてあると詩的ですらある。
この子は絶対に計算しながら何か夢を見ていたに違いない。
息子Aはそれから30分夫の特訓を受け、
夢見るための羽根をすっかりもぎとられ、
普通の正しい足し算しかできない子どもになってしまった。
あんまり夢をみない息子Bも、
彼としては有り得ない間違いをしていた。
絵が書いてあって、
その横に「階段は何段ありますか?」と質問がある。
答えの数字をアルファベットで書かなければならない。
9段だから neuf と書くべきところ、
息子は neufe と余計な e をくっつけて書いていた。
これ、このあいだ楽勝だって言って書いてなかったっけ?と聞くと、
そうだよ、どうやって書くかはちゃんと知ってるよ。
でも、一度で良いからassez bien (可)って書いてもらいたかったんだもん。
息子たちは毎週金曜日になると、
お互いのノートを見せっこして報告し合い、感想を言い合う。
夢見る息子Aのノートには、ときどき ab(可)が混じる。
現実派の息子Bのノートには ab はない。tb(優) が並んでいる。
très bien(tb)が並んでいたら、普通はそれですごく嬉しいじゃない?
と親は思ってしまうんだけど、
息子Bにとってはヴァリエーションの多様さで相棒に遅れをとっている
と思われたらしく。
こういうところで、息子Bもまだまだ夢の世界の住人なのだ。
息子Bの小賢しい目論みにも拘らず、先生は bien しかくれなかった。
息子Bは一生懸命考えた計画が上手く行かなくて落ち込んでいた。
ねぇ、どのくら間違えたら ab を書いてもらえると思う?
噴き出しそうになりながら、真面目に親の返事をする。
そんなことに頭を使わんでもよろし!
さて、今週はどんなノートを持ち帰って来ることやら。
by poirier_AAA
| 2013-02-18 20:06
| 子どもと暮らす
|
Comments(8)
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fusk
at 2013-02-18 20:26
x
あはは。私も思わず笑ってしまいました。
双子でも随分性格が違うのだなあと、思いながら
全く同じならまた変ですよね、別々の人間なんだから。
息子の小さい時の事はすっかり忘れてしまいましたが
こんな風な発見?があるのは、子育ての冥利につきますね。
双子でも随分性格が違うのだなあと、思いながら
全く同じならまた変ですよね、別々の人間なんだから。
息子の小さい時の事はすっかり忘れてしまいましたが
こんな風な発見?があるのは、子育ての冥利につきますね。
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at 2013-02-18 21:15
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
可愛いですね♪
塾で教えていたとき、漢字を書くことが大好きな算数好きな小3男児がいました。
算数好きなのになぜ漢字が好きかというと、漢字は偏と旁の足し算なんだからそうです。
楽しむままに漢字の勉強をしていたら、教室長にしかられました。
「漢字の練習に講師が必要ですか?
この子には読解力をつけるようにとおかあさんは望んでいるんですよ」
仕方なく読解力をつける問題をやるようにしたところ、
「いい?僕はね、気に入らないと噛みつくくせがあるんだ」
と男児に脅されました^_^;
小3の読解力は親の読み聞かせで充分なんて考える講師はab(可)以下なんでしょうね。
塾で教えていたとき、漢字を書くことが大好きな算数好きな小3男児がいました。
算数好きなのになぜ漢字が好きかというと、漢字は偏と旁の足し算なんだからそうです。
楽しむままに漢字の勉強をしていたら、教室長にしかられました。
「漢字の練習に講師が必要ですか?
この子には読解力をつけるようにとおかあさんは望んでいるんですよ」
仕方なく読解力をつける問題をやるようにしたところ、
「いい?僕はね、気に入らないと噛みつくくせがあるんだ」
と男児に脅されました^_^;
小3の読解力は親の読み聞かせで充分なんて考える講師はab(可)以下なんでしょうね。
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poirier_AAA at 2013-02-19 16:57
>fuskさん、こんにちは。
そうなんですよ。双子ってたまたま一緒に母親のお腹にいただけ、一卵性の場合は遺伝子情報を共有しているというだけで、あとは普通の兄弟みたいに違う人間なのです。だから、ときどきテレビで外見も好みもそっくりでいつも一緒にいるという双子を見ると、すごいなぁと思うのが半分、ちょっと不気味だなぁと思うのが半分なのです。
可笑しいですよね。こんな風に笑っていられるのも、受験を考えなくてもいい状況だからだと思います。東京で子育てしていたら笑っていられなかったかも、なんて思いますよ。
そうなんですよ。双子ってたまたま一緒に母親のお腹にいただけ、一卵性の場合は遺伝子情報を共有しているというだけで、あとは普通の兄弟みたいに違う人間なのです。だから、ときどきテレビで外見も好みもそっくりでいつも一緒にいるという双子を見ると、すごいなぁと思うのが半分、ちょっと不気味だなぁと思うのが半分なのです。
可笑しいですよね。こんな風に笑っていられるのも、受験を考えなくてもいい状況だからだと思います。東京で子育てしていたら笑っていられなかったかも、なんて思いますよ。
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poirier_AAA at 2013-02-19 17:05
>鍵コメさん、こんにちは。
子どもの発想って、大人の常識的な発想とは全然違いますよね。
大人はついつい正しい答えとそこに至るための最速最短の道を考えてしまいますが、突拍子もないことを想像したり、試行錯誤したりするのも、実はとても大事な過程なんじゃないかと思うことがあります。「キリストのざ」は大ヒットですよ。
そう、水林氏のお父様は立派ですよね。子どもが勉強するための道を整えてやる(それ以外は干渉しない)って、簡単そうでとても難しいことだと思います。親として考えさせられました。
子どもの発想って、大人の常識的な発想とは全然違いますよね。
大人はついつい正しい答えとそこに至るための最速最短の道を考えてしまいますが、突拍子もないことを想像したり、試行錯誤したりするのも、実はとても大事な過程なんじゃないかと思うことがあります。「キリストのざ」は大ヒットですよ。
そう、水林氏のお父様は立派ですよね。子どもが勉強するための道を整えてやる(それ以外は干渉しない)って、簡単そうでとても難しいことだと思います。親として考えさせられました。
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poirier_AAA at 2013-02-19 17:22
>とのさん、こんにちは。
自分で楽しみながら勉強することを知っている子って、貴重だと思うんですけど。それを親と塾がよってたかって羽根を毟ろうとしているような感じで、可哀想になってしまいました。との先生は、彼にとっては大事な理解者だったのでしょうね。
漢字。そう、漢字も今どうしたらいいかなぁと悩んでいるところなんです。あたり前ですけど、日本語がまわりにないから漢字を覚える理由がわからないんですよね。(あ、うちの息子たちの話です)こういうお兄ちゃんがそばにいてくれたら、面白がってどんどん覚えられそうですねぇ。。。。
その男の子、今はどうしているでしょうね?
小学校の先生とかになって、好きなことはどんどんやれと指導してくれていたら嬉しいですね^^。
自分で楽しみながら勉強することを知っている子って、貴重だと思うんですけど。それを親と塾がよってたかって羽根を毟ろうとしているような感じで、可哀想になってしまいました。との先生は、彼にとっては大事な理解者だったのでしょうね。
漢字。そう、漢字も今どうしたらいいかなぁと悩んでいるところなんです。あたり前ですけど、日本語がまわりにないから漢字を覚える理由がわからないんですよね。(あ、うちの息子たちの話です)こういうお兄ちゃんがそばにいてくれたら、面白がってどんどん覚えられそうですねぇ。。。。
その男の子、今はどうしているでしょうね?
小学校の先生とかになって、好きなことはどんどんやれと指導してくれていたら嬉しいですね^^。
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fusk
at 2013-02-19 18:49
x
前にも夫が毎日漢字を教えていたこと書きましたけれど。
漢字をかけるのがある程度になってからですが。
時々親子3人で、さんずい篇や木篇の字が幾つ書けるかなんて
ゲームみたいなことをやってました。
親の方が判らないと扁にへんな旁を考えだしたりして
漢和辞典を見ながらこんな字はないと笑ったものでした。
一時日本語をやりかけていたフランス人の嫁は漢字は嫌いだし
覚えられないと言います
まず話をしたいだけなのに、何故最初から漢字を覚えなくてはいけないの?と。
英語やスペイン語など欧州の言語を学習するのに同じアルファベットを使うからでしょうけれど。
まず話せる事に重きをおいて教えるから、不思議なんでしょうね。
漢字をかけるのがある程度になってからですが。
時々親子3人で、さんずい篇や木篇の字が幾つ書けるかなんて
ゲームみたいなことをやってました。
親の方が判らないと扁にへんな旁を考えだしたりして
漢和辞典を見ながらこんな字はないと笑ったものでした。
一時日本語をやりかけていたフランス人の嫁は漢字は嫌いだし
覚えられないと言います
まず話をしたいだけなのに、何故最初から漢字を覚えなくてはいけないの?と。
英語やスペイン語など欧州の言語を学習するのに同じアルファベットを使うからでしょうけれど。
まず話せる事に重きをおいて教えるから、不思議なんでしょうね。
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by
poirier_AAA at 2013-02-19 19:01
>fuskさん、
はい、覚えています。あのコメントを拝見してから、漢字はやっぱり覚えるつもりで毎日続けないとダメなんだろうなぁ、我が家はどうやったら良いかなぁと考えるようになりました。
漢字を使えないと話し言葉以上のレヴェルにいかれない日本語は、確かに欧州語圏の人にはとつきにくいでしょうねぇ。話せればいいという人なら、漢字を習う理由も見つからないです(我が家の子どもたちもまさにその状態です)
でも、漢字が難しいと言うのだって人それぞれで、表意文字である漢字、要素の組み合わせである漢字が面白くてたまらないとはまってしまった人も知っています。
うちは日本に住む予定もないですから、日本の学校のカリキュラムなどは無視して自分たちの進度で楽しく漢字を覚えて行くこともできるわけで、そこらへんは工夫のしどころだなぁと思っています。いつか親子4人で漢字ゲームができることを夢見つつ^^。
はい、覚えています。あのコメントを拝見してから、漢字はやっぱり覚えるつもりで毎日続けないとダメなんだろうなぁ、我が家はどうやったら良いかなぁと考えるようになりました。
漢字を使えないと話し言葉以上のレヴェルにいかれない日本語は、確かに欧州語圏の人にはとつきにくいでしょうねぇ。話せればいいという人なら、漢字を習う理由も見つからないです(我が家の子どもたちもまさにその状態です)
でも、漢字が難しいと言うのだって人それぞれで、表意文字である漢字、要素の組み合わせである漢字が面白くてたまらないとはまってしまった人も知っています。
うちは日本に住む予定もないですから、日本の学校のカリキュラムなどは無視して自分たちの進度で楽しく漢字を覚えて行くこともできるわけで、そこらへんは工夫のしどころだなぁと思っています。いつか親子4人で漢字ゲームができることを夢見つつ^^。