2012年 01月 16日
冬 |
この週末あたりから、ぐっと気温が下がったパリ。
今朝10時の気温0℃。
開け放した窓から入る空気がきりりと冷たい。
ようやく冬が来た。
寒さは外で働く人の体をこわばらせ、
家のない人の体を痛め付ける。
そうわかっていても、
冬には冬にふさわしい寒さが欲しいと願ってしまう。
厳しい冬を乗り越えて、
やがて来る春には命を燃え立たせるのだ。
それが生きているものの性なれば。
久しぶりに冬らしい朝、高村光太郎の詩を思い出した。
「冬が来た」
高村 光太郎
きつぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹(いてふ)の木も箒になつた
きりきりともみ込むやうな冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のやうな冬が来た
朝の寒さが嬉しい。
冷気が心をまっすぐにしてくれる。
窓を開けよう。
今朝10時の気温0℃。
開け放した窓から入る空気がきりりと冷たい。
ようやく冬が来た。
寒さは外で働く人の体をこわばらせ、
家のない人の体を痛め付ける。
そうわかっていても、
冬には冬にふさわしい寒さが欲しいと願ってしまう。
厳しい冬を乗り越えて、
やがて来る春には命を燃え立たせるのだ。
それが生きているものの性なれば。
久しぶりに冬らしい朝、高村光太郎の詩を思い出した。
「冬が来た」
高村 光太郎
きつぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹(いてふ)の木も箒になつた
きりきりともみ込むやうな冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のやうな冬が来た
朝の寒さが嬉しい。
冷気が心をまっすぐにしてくれる。
窓を開けよう。
by poirier_AAA
| 2012-01-16 18:49
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Comments(4)
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saheizi-inokori at 2012-01-16 19:57
パリも寒の入りがありましたね。日本海から北海道は大雪です。
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mtonosama at 2012-01-16 20:27
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poirier_AAA at 2012-01-16 21:36
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poirier_AAA at 2012-01-16 21:41
>mtonosamaさん、こんにちは。
あぁ、いいですねぇ。久しぶりにその名を思い出しました。
若い頃美術展で見て、とても好きになった作家です。
今もう一度見たら、きっと同じ絵が違って見えるかもしれないですね。
さっき調べたら、荻須はパリのモンマルトル墓地に眠っているんだそうです。パリに住んだ画家、例えば藤田 嗣治なんかもそうですけれど、どういう生活を送って、どういう目で街を眺めていたんだろうなぁと考えてしまいます。
あぁ、いいですねぇ。久しぶりにその名を思い出しました。
若い頃美術展で見て、とても好きになった作家です。
今もう一度見たら、きっと同じ絵が違って見えるかもしれないですね。
さっき調べたら、荻須はパリのモンマルトル墓地に眠っているんだそうです。パリに住んだ画家、例えば藤田 嗣治なんかもそうですけれど、どういう生活を送って、どういう目で街を眺めていたんだろうなぁと考えてしまいます。