2011年 02月 12日
日本は遠し |
我が家の郵便受けにお寿司屋さんのチラシが入っていました。
パリにはお寿司屋さんが結構ありますが、そのほとんどが「刺身と言えばサーモン」「握りと言えばサーモンかマグロ」「巻物と言えばカリフォルニアロールかマグロかカッパ」さらに選択肢の1つとして「焼き鳥」が存在し、汁物はマッシュルームが浮かんだ塩辛いお味噌汁、ソフトドリンクにはコーラ、デザートとしてはチョコレートケーキとかタルトなんかが平然と顔を並べているという、なかなかに独創的なお店であることが多いように感じます(試したのは1回だけですけれど)
このチラシのお店も、どう考えてもそのお仲間のお店と見えたのでサッサとゴミ箱送りになる運命でした。ところが、ふっと目に留まったものがありました。
「ウィークエンド・ジャポン」2月12日、13日
イポドローム・パリ・ヴァンセンヌ
なんと、ヴァンセンヌの競馬場でこの週末日本イヴェントがあるみたいです!
こういうイヴェントって、在外日本人としては何となく気になりますよね。
ちょうど特に予定もない週末だし、行ってみてもいいんじゃない?
そう思って帰って来た夫にチラシを見せながら話してみました。
ちらっとチラシに目をやった夫は申しました。
こんな似非お寿司なんて、全然食べたいと思いません。
キミはこんなものを食べたいんですか?
いえいえ、これを食べたいんじゃないんですけど、でも本格的なものだって出ている可能性もあるんだし、モノは試しに行ってみても良いんじゃない?
ボクは全然興味をひかれませんね。
ボクが行きたいのはただ1つ、伊勢丹の北海道物産展です。
あぁ、あれは良かったですよねぇ。
美味しかったなぁ。
ここでデパートの物産展を引き合いに出しますか?
こちらはフランスで開かれる日本文化紹介イヴェントですよ。物産展と比べるのはいささか失礼といいうものではないでしょうか。
食いしん坊の夫は、デパートの食品売り場と物産展が大好きです。美味しそうな食べ物が湯気を立てていたり、さあどうぞと試食をすすめる人が立っていたりすると、もう避けては通れません。中でもいちばん好きなのが北海道物産展です。ほかほかと湯気を立てているコロッケ、イクラやらカニやらホタテやらが溢れんばかりに盛られた海鮮丼、大好きなマルセイバターサンド、それから更に大好きな魚、それも大きなホッケの開きなんかがありますからね。これが手ぶらで帰れるわけがない。
もとはといえばそんな味を教え込んだわたしがいけないわけですが、それにしても百貨店の物産展が遠いパリの下で日本文化紹介イヴェントに行く妨げになるなんて、誰が想像するでしょう?
そんな偽物ばっかり、本物の真似ごとばっかりのお店が並ぶところには行きたくありません。今度日本に行った時に本物を思う存分食べれば良いんですっ!
考えてみれば夫も結構長く日本生活を経験したわけで、本場で見たものを思い出してしまうとパリで見かける「日本」は如何にもそれらしく作ってある偽物に見えてしまうのかもしれません。全部が全部そういうわけでもないと思うんですけれどね。しかも今回のイヴェントは食べ物が中心ってわけでもなさそうだし。(なぜキミは食べることばっかり考える?)
めずらしくキッパリと鼻息も荒く言い切る夫ですので、これを説得するのは至難の業だと思います。折角の機会だったんだけどなぁ。日本の香りに触れるのは次の里帰りまでおあずけ、のようです。
パリにはお寿司屋さんが結構ありますが、そのほとんどが「刺身と言えばサーモン」「握りと言えばサーモンかマグロ」「巻物と言えばカリフォルニアロールかマグロかカッパ」さらに選択肢の1つとして「焼き鳥」が存在し、汁物はマッシュルームが浮かんだ塩辛いお味噌汁、ソフトドリンクにはコーラ、デザートとしてはチョコレートケーキとかタルトなんかが平然と顔を並べているという、なかなかに独創的なお店であることが多いように感じます(試したのは1回だけですけれど)
このチラシのお店も、どう考えてもそのお仲間のお店と見えたのでサッサとゴミ箱送りになる運命でした。ところが、ふっと目に留まったものがありました。
「ウィークエンド・ジャポン」2月12日、13日
イポドローム・パリ・ヴァンセンヌ
なんと、ヴァンセンヌの競馬場でこの週末日本イヴェントがあるみたいです!
こういうイヴェントって、在外日本人としては何となく気になりますよね。
ちょうど特に予定もない週末だし、行ってみてもいいんじゃない?
そう思って帰って来た夫にチラシを見せながら話してみました。
ちらっとチラシに目をやった夫は申しました。
こんな似非お寿司なんて、全然食べたいと思いません。
キミはこんなものを食べたいんですか?
いえいえ、これを食べたいんじゃないんですけど、でも本格的なものだって出ている可能性もあるんだし、モノは試しに行ってみても良いんじゃない?
ボクは全然興味をひかれませんね。
ボクが行きたいのはただ1つ、伊勢丹の北海道物産展です。
あぁ、あれは良かったですよねぇ。
美味しかったなぁ。
ここでデパートの物産展を引き合いに出しますか?
こちらはフランスで開かれる日本文化紹介イヴェントですよ。物産展と比べるのはいささか失礼といいうものではないでしょうか。
食いしん坊の夫は、デパートの食品売り場と物産展が大好きです。美味しそうな食べ物が湯気を立てていたり、さあどうぞと試食をすすめる人が立っていたりすると、もう避けては通れません。中でもいちばん好きなのが北海道物産展です。ほかほかと湯気を立てているコロッケ、イクラやらカニやらホタテやらが溢れんばかりに盛られた海鮮丼、大好きなマルセイバターサンド、それから更に大好きな魚、それも大きなホッケの開きなんかがありますからね。これが手ぶらで帰れるわけがない。
もとはといえばそんな味を教え込んだわたしがいけないわけですが、それにしても百貨店の物産展が遠いパリの下で日本文化紹介イヴェントに行く妨げになるなんて、誰が想像するでしょう?
そんな偽物ばっかり、本物の真似ごとばっかりのお店が並ぶところには行きたくありません。今度日本に行った時に本物を思う存分食べれば良いんですっ!
考えてみれば夫も結構長く日本生活を経験したわけで、本場で見たものを思い出してしまうとパリで見かける「日本」は如何にもそれらしく作ってある偽物に見えてしまうのかもしれません。全部が全部そういうわけでもないと思うんですけれどね。しかも今回のイヴェントは食べ物が中心ってわけでもなさそうだし。(なぜキミは食べることばっかり考える?)
めずらしくキッパリと鼻息も荒く言い切る夫ですので、これを説得するのは至難の業だと思います。折角の機会だったんだけどなぁ。日本の香りに触れるのは次の里帰りまでおあずけ、のようです。
by poirier_AAA
| 2011-02-12 17:39
| 日々の断片
|
Comments(6)
とほほ~・・・
なんだか寂しいですね。。
偽物であったとしてもあれはこんなじゃないとかこれはちょっと
おかしいと“本物を知る人”として冷やかしに行くのも楽し
かったりしません???
ご主人食通なのですねぇ・・・・
なんだか寂しいですね。。
偽物であったとしてもあれはこんなじゃないとかこれはちょっと
おかしいと“本物を知る人”として冷やかしに行くのも楽し
かったりしません???
ご主人食通なのですねぇ・・・・
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poirier_AAA at 2011-02-13 19:10
>cocoさん、こんにちは。
全然、食通なんかではないんですよ。多分、似ているんだけれど何かが微妙に違う、というような感じが好きではないんだと思います。
日本に住んでいた頃、時々ポルトガル料理がむしょうに恋しくなって東京にあるポルトガル料理のレストランを訪ねたことがあります。不味いわけではなかったのだけれど、記憶にある味とは程遠くて、食べ終わった後で余計に恋しさが増したことがあります。今回も、そんな思いを味わうのがイヤだったんでしょうね。そう思う気持ち、わたしも何となくわかるんですよ。
全然、食通なんかではないんですよ。多分、似ているんだけれど何かが微妙に違う、というような感じが好きではないんだと思います。
日本に住んでいた頃、時々ポルトガル料理がむしょうに恋しくなって東京にあるポルトガル料理のレストランを訪ねたことがあります。不味いわけではなかったのだけれど、記憶にある味とは程遠くて、食べ終わった後で余計に恋しさが増したことがあります。今回も、そんな思いを味わうのがイヤだったんでしょうね。そう思う気持ち、わたしも何となくわかるんですよ。
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kanafr at 2011-02-13 22:55
確かにこちらで急激にシェアを伸ばしてる「寿司」ですが、あれは明らかに似非ものですよね。
日本人がやっていますと言うお店もありますが、本当の料理人がやっている訳ではないという事を、過日経験しました。
お寿司の握りが、完全におにぎりのようになっていました。サバの押し寿司じゃないんだから!って心の中で文句を言ってしまいました。
ちゃんとした方もいらっしゃるのに、こんなに似非物が増えるとがっかりしますよね。
多くのフランス人のように、日本に行った事のない方に、あれを日本の味って思って欲しくないなあって思います。
日本人がやっていますと言うお店もありますが、本当の料理人がやっている訳ではないという事を、過日経験しました。
お寿司の握りが、完全におにぎりのようになっていました。サバの押し寿司じゃないんだから!って心の中で文句を言ってしまいました。
ちゃんとした方もいらっしゃるのに、こんなに似非物が増えるとがっかりしますよね。
多くのフランス人のように、日本に行った事のない方に、あれを日本の味って思って欲しくないなあって思います。
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poirier_AAA at 2011-02-14 06:24
>Kanafrさん、こんばんは。
求人広告で「寿司職人募集」というのを割合良く目にしますけれど、寿司職人がそんなにゴロゴロいるとも思えないんですよね。パリにはそんな「ためしに寿司職人」が握る「フランス風寿司」が沢山あるんだと思います。それはそれで面白いとも思う一方で、あれを食べて料理としての寿司を評価して欲しくないなぁと思います。
それに、こちらの人たちってわさびにしても醤油にしても「これでもかっ」という感じでたっぷり付けませんか?あれじゃ、シャリの味もネタの味も死んじゃうのにって思いますよ。
求人広告で「寿司職人募集」というのを割合良く目にしますけれど、寿司職人がそんなにゴロゴロいるとも思えないんですよね。パリにはそんな「ためしに寿司職人」が握る「フランス風寿司」が沢山あるんだと思います。それはそれで面白いとも思う一方で、あれを食べて料理としての寿司を評価して欲しくないなぁと思います。
それに、こちらの人たちってわさびにしても醤油にしても「これでもかっ」という感じでたっぷり付けませんか?あれじゃ、シャリの味もネタの味も死んじゃうのにって思いますよ。
こんにちは。北海道物産展は、日本人でも相当心躍るモノであります!!胃袋が2つも3つも欲しいと思いますもの。(食べ物以外もあるはずですけど。。)ちなみにわたくしもマルセイバターサンド、大好物です☆
よく、お勧めの日本料理やさんを聞かれたりするのですが、試したことがないので、答えられるはずもなく。。仏のレストランで食べるお寿司や焼き鳥やら、「そういうもの」として食べるとしたら、そんなに悪くないかな、と思ったりしますが、「日本料理」であることを名乗ってるのを見てしまうと、「違う~」とつっこみたくなってしまいます。
よく、お勧めの日本料理やさんを聞かれたりするのですが、試したことがないので、答えられるはずもなく。。仏のレストランで食べるお寿司や焼き鳥やら、「そういうもの」として食べるとしたら、そんなに悪くないかな、と思ったりしますが、「日本料理」であることを名乗ってるのを見てしまうと、「違う~」とつっこみたくなってしまいます。
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poirier_AAA at 2011-02-14 19:02
>mjさん、こんにちは。
北海道物産展は、やっぱり物産展の中でも横綱級ですよね。お子様連れとなった今では、一体家族全体でどれだけ散財することになるかと空恐ろしいです。
そうなんですよね、「そういうもの」と思っていれば食べられるんです。でもわたしたちの好きな和食とは違うんですよね。こちらのレストランやレシピ本って「これが日本料理」とうたっていても日本人の目から見ると「ちょっと違うんだよね〜」というのが意外と多いですよね。
北海道物産展は、やっぱり物産展の中でも横綱級ですよね。お子様連れとなった今では、一体家族全体でどれだけ散財することになるかと空恐ろしいです。
そうなんですよね、「そういうもの」と思っていれば食べられるんです。でもわたしたちの好きな和食とは違うんですよね。こちらのレストランやレシピ本って「これが日本料理」とうたっていても日本人の目から見ると「ちょっと違うんだよね〜」というのが意外と多いですよね。