2010年 08月 03日
瓢箪から駒 |
証城寺の狸囃子(しょうじょうじのたぬきばやし)という童謡があります。
しょ、しょ、しょうじょうじ、しょうじょうじの庭は
つん、つん、月夜だ、みんな出て来い来い来い
多分知らない人はいませんよね。さっき調べたら、野口雨情の作詞でした。
うちの息子たちもこの歌を歌います。舌足らずで、最後の「ぽんぽこぽんの ぽん」が「ぽんこぽこん」になってますが、ほぼ間違いなく歌えます。
子どもが何回も歌うので、夫も耳から覚えてしまい、時々歌っています。
しょー、しょー、しょーしょーじ
もしもし。
しょーしょーじ、じゃなくて、しょうじょうじ、なんですけど。
夫は長音(伸ばす音)や促音(詰まる音)が苦手です。叔母さんをおばあさんと呼んだり、行ったのか居たのかよくわからない事もしばしば。なかなか直りません。
それにしても、しょっ、しょっ、しょじょじ、と歌うと躍動感がある歌詞も、しょーしょーしょしょじ、だと力が抜けます。動物園で見たキリンの排泄風景みたい。
でも待てよ、この「しょーしょー」には記憶に引っかかるものがあります。
思い出したのは、三好達治の「大阿蘇」という詩でした。
(三好さん、キリンの生理現象と一緒にしてすみません)
「雨は蕭蕭(しょうしょう)と降つてゐる」で有名なこの詩は、ご存知の方も多いのではと思います。「〜している」が繰り返されることで時間と空間に無限のひろがりが感じられ、初めて読んだのは中学生か高校生の時だと思うけれど、今でも強い印象が残っています。
この詩を探している時に、同時に昔とても気に入っていた詩も見つけました。
「甃(いし)のうへ」というタイトルで、「あはれ花びらながれ」と始まる詩です。この詩も「大阿蘇」と同じで言葉から風景が立ち上がってくるようです。長い時間の流れと、その中の一瞬。とりわけ最後の「ひとりなる わが身の影をあゆまする甃のうへ」という部分が好きでした。
全部引用して声に出して読んでみて下さいと申し上げたいところですが、まだ没後50年経っていませんでしたので、全文引用はひかえました。引用は出来ませんが、いい詩です。機会がありましたら是非読んでみて下さい。
他愛無い話から始まった連想ゲームだったけれど、思いがけず久しぶりに日本語の詩の美しさに触れることができて、ちょっと鳥肌が立つくらい感動しました。
しょ、しょ、しょうじょうじ、しょうじょうじの庭は
つん、つん、月夜だ、みんな出て来い来い来い
多分知らない人はいませんよね。さっき調べたら、野口雨情の作詞でした。
うちの息子たちもこの歌を歌います。舌足らずで、最後の「ぽんぽこぽんの ぽん」が「ぽんこぽこん」になってますが、ほぼ間違いなく歌えます。
子どもが何回も歌うので、夫も耳から覚えてしまい、時々歌っています。
しょー、しょー、しょーしょーじ
もしもし。
しょーしょーじ、じゃなくて、しょうじょうじ、なんですけど。
夫は長音(伸ばす音)や促音(詰まる音)が苦手です。叔母さんをおばあさんと呼んだり、行ったのか居たのかよくわからない事もしばしば。なかなか直りません。
それにしても、しょっ、しょっ、しょじょじ、と歌うと躍動感がある歌詞も、しょーしょーしょしょじ、だと力が抜けます。動物園で見たキリンの排泄風景みたい。
でも待てよ、この「しょーしょー」には記憶に引っかかるものがあります。
思い出したのは、三好達治の「大阿蘇」という詩でした。
(三好さん、キリンの生理現象と一緒にしてすみません)
「雨は蕭蕭(しょうしょう)と降つてゐる」で有名なこの詩は、ご存知の方も多いのではと思います。「〜している」が繰り返されることで時間と空間に無限のひろがりが感じられ、初めて読んだのは中学生か高校生の時だと思うけれど、今でも強い印象が残っています。
この詩を探している時に、同時に昔とても気に入っていた詩も見つけました。
「甃(いし)のうへ」というタイトルで、「あはれ花びらながれ」と始まる詩です。この詩も「大阿蘇」と同じで言葉から風景が立ち上がってくるようです。長い時間の流れと、その中の一瞬。とりわけ最後の「ひとりなる わが身の影をあゆまする甃のうへ」という部分が好きでした。
全部引用して声に出して読んでみて下さいと申し上げたいところですが、まだ没後50年経っていませんでしたので、全文引用はひかえました。引用は出来ませんが、いい詩です。機会がありましたら是非読んでみて下さい。
他愛無い話から始まった連想ゲームだったけれど、思いがけず久しぶりに日本語の詩の美しさに触れることができて、ちょっと鳥肌が立つくらい感動しました。
by poirier_AAA
| 2010-08-03 18:41
| 日々の断片
|
Comments(1)
Commented
at 2010-08-04 12:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。