2010年 03月 27日
Grant Heslov「Les Chèvres du Pentagone」 |
笑える映画が観たくなって、少し前に公開が始まった「Les Chèvres du Pentagone(直訳:ペンタゴンの山羊たち)」を選びました。この予告編を見る限り、かなり笑えそうな予感がしたのです。
予告編はこちらから
(フランス語吹き替え版)
http://www.commeaucinema.com/bandes-annonces/les-chevres-du-pentagone,134014
(オリジナル英語/フランス語字幕版)
http://www.commeaucinema.com/bandes-annonces/les-chevres-du-pentagone,134014-video-16918
ジャーナリストとしても家庭人としても、これ以上何を求めることがあろうという充実感に満たされていたボブ・ウィルトン(ユアン・マクレガー)ですが、なんと最愛の妻が心変わり。失意と絶望の涙にくれたボブが選んだのは、戦地でスクープを取ることでした。ひょんなことから出会った男が、以前インタヴューでその名を耳にした伝説の超能力者、リン・キャサディ(ジョージ・クルーニー)であることを知り、ボブはイラクに行くと言うリンに同道することにします。
アメリカ軍の中に存在したとされるサイキック・ソルジャー部隊、New Earth Armyの全貌が、砂塵にまみれた道すがら徐々に明らかになります。リンはその部隊の一員として訓練を受けて能力を伸ばしたのです。New Earth Armyの生みの親であるビル・ジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)のこと、訓練の内容、リンの能力などが、フラッシュバックのように語られます。
なんだか、妙に可笑しいのです。
「じゃあ、あなたははテレパシーを使うスパイだったってことですか?」
「そう、ジェダイの戦士だ」
「は?」
(ユアン・マクレガーは映画「スターウォーズ」でジェダイの戦士を演じていた)
「超能力で殺した山羊のことがいつまでも記憶から離れないんだ。それまで口をもぐもぐと動かしていた山羊が、突然音を発しなくなったんだ。」
「山羊の沈黙、か?」
(「羊たちの沈黙」という小説&映画のくだりとそっくり)
ヴェトナム戦争の経験から、武器を使わない軍隊の発想を得たジャンゴ。瞑想し、ヨガで超能力の基礎体力を養う隊員たち。裸足で火の上を歩く。壁を抜ける。相手の意思をあやつる。どれもこれも上手く行かない。リンの運転する車は何一つ視界を妨げるもののない砂漠のまっすぐな一本道で、路肩の岩に激突する。助けようとした捕虜をあやまって車で轢いてしまう。…何か調子が狂っている。
げらげら笑えるんじゃないかと思っていたけれど、そんな場面はひとつもなく、せいぜい上に例を挙げたような“くすっと”笑いがあるばかり。駄洒落のような笑いと、これ可笑しいけど、実は現実だよね、実は怖いよねというような笑い。可笑しいけど、笑っていいかわからないよ、そんなストーリーが軽快な音楽にのって語られます。
ああいうことかな?こういうことかな?と、いろいろなことを考えていますが、書いてしまうとこれから観る人の楽しみを奪ってしまいそうなので、もう黙ります。
この映画、ひとことで言うなら面白かった。想像していたような面白さじゃなかったけど、変に面白かった。見終わった後で、誰かと話したくてたまらなくなりました。これは誰かと一緒に観た方が楽しめると思います。
日本でも公開されるでしょうか?映画のサイトを見つけたので、こちらもよろしかったらどうぞ。原題は「The Men Who Stare at Goats」です。
http://www.themenwhostareatgoatsmovie.com/?bcpid=33825420001&bclid=35157211001&bctid=35241938001#home
予告編はこちらから
(フランス語吹き替え版)
http://www.commeaucinema.com/bandes-annonces/les-chevres-du-pentagone,134014
(オリジナル英語/フランス語字幕版)
http://www.commeaucinema.com/bandes-annonces/les-chevres-du-pentagone,134014-video-16918
ジャーナリストとしても家庭人としても、これ以上何を求めることがあろうという充実感に満たされていたボブ・ウィルトン(ユアン・マクレガー)ですが、なんと最愛の妻が心変わり。失意と絶望の涙にくれたボブが選んだのは、戦地でスクープを取ることでした。ひょんなことから出会った男が、以前インタヴューでその名を耳にした伝説の超能力者、リン・キャサディ(ジョージ・クルーニー)であることを知り、ボブはイラクに行くと言うリンに同道することにします。
アメリカ軍の中に存在したとされるサイキック・ソルジャー部隊、New Earth Armyの全貌が、砂塵にまみれた道すがら徐々に明らかになります。リンはその部隊の一員として訓練を受けて能力を伸ばしたのです。New Earth Armyの生みの親であるビル・ジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)のこと、訓練の内容、リンの能力などが、フラッシュバックのように語られます。
なんだか、妙に可笑しいのです。
「じゃあ、あなたははテレパシーを使うスパイだったってことですか?」
「そう、ジェダイの戦士だ」
「は?」
(ユアン・マクレガーは映画「スターウォーズ」でジェダイの戦士を演じていた)
「超能力で殺した山羊のことがいつまでも記憶から離れないんだ。それまで口をもぐもぐと動かしていた山羊が、突然音を発しなくなったんだ。」
「山羊の沈黙、か?」
(「羊たちの沈黙」という小説&映画のくだりとそっくり)
ヴェトナム戦争の経験から、武器を使わない軍隊の発想を得たジャンゴ。瞑想し、ヨガで超能力の基礎体力を養う隊員たち。裸足で火の上を歩く。壁を抜ける。相手の意思をあやつる。どれもこれも上手く行かない。リンの運転する車は何一つ視界を妨げるもののない砂漠のまっすぐな一本道で、路肩の岩に激突する。助けようとした捕虜をあやまって車で轢いてしまう。…何か調子が狂っている。
げらげら笑えるんじゃないかと思っていたけれど、そんな場面はひとつもなく、せいぜい上に例を挙げたような“くすっと”笑いがあるばかり。駄洒落のような笑いと、これ可笑しいけど、実は現実だよね、実は怖いよねというような笑い。可笑しいけど、笑っていいかわからないよ、そんなストーリーが軽快な音楽にのって語られます。
ああいうことかな?こういうことかな?と、いろいろなことを考えていますが、書いてしまうとこれから観る人の楽しみを奪ってしまいそうなので、もう黙ります。
この映画、ひとことで言うなら面白かった。想像していたような面白さじゃなかったけど、変に面白かった。見終わった後で、誰かと話したくてたまらなくなりました。これは誰かと一緒に観た方が楽しめると思います。
日本でも公開されるでしょうか?映画のサイトを見つけたので、こちらもよろしかったらどうぞ。原題は「The Men Who Stare at Goats」です。
http://www.themenwhostareatgoatsmovie.com/?bcpid=33825420001&bclid=35157211001&bctid=35241938001#home
by poirier_AAA
| 2010-03-27 03:34
| 観る・鑑賞する
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