2010年 02月 11日
Safy Nebbou 「L'autre Dumas」 |
ジェラール・ドパルデュー主演の、今日封切られた映画を観てきました。タイトルは「L'autre Dumas」(もう1人のデュマ)です。
モンテ=クリスト伯、三銃士などを書いたアレクサンドル・デュマ(いわゆる大デュマ)と、彼の執筆に協力したオーギュスト・マケの話でした。実際のところマケがどれだけ執筆に関わっていたのかわたしは知りませんが、かたや(一時的にしろ)名声と富を欲しいままにしたデュマと、無名のまま手伝い続けた陰の役者の話です。マケがデュマに対して抱いていた複雑な感情をたどって話が進みます。
映画そのものはともかくとして、ドパルデューがすごい存在感でした。デュマというのは、艶福家で美食家、執筆で得たお金で「モンテ=クリスト城」というお城を建てて住んでしまうなど、とにかくスケールが桁外れの人だったようですが、こういう役をやらせたらドパルデューの右に出る人はいません。船酔いで吐き続けているマケの横で、あれが食べたいこれが食べたいと語り続けるデュマ、派手に音を立てながら料理をすすり、骨までしゃぶりつくすデュマ、前夜の情事の話をしながら包丁をふるって肉を調理するデュマ、これをドパルデューが演じると、妙に説得力があるんです。
それにしてもフランスの文豪というのは、デュマにしろユゴーにしろバルザックにしろ、ものすごい生命力というか、常人離れしたパワー(欲と言ってもいいか?)があったんだなぁとあらためて思いました。いささか浮世離れした、世渡り下手で線の細い作家ばかりを思い出してしまう日本の文壇とは、ずいぶん違いますね。
モンテ=クリスト伯、三銃士などを書いたアレクサンドル・デュマ(いわゆる大デュマ)と、彼の執筆に協力したオーギュスト・マケの話でした。実際のところマケがどれだけ執筆に関わっていたのかわたしは知りませんが、かたや(一時的にしろ)名声と富を欲しいままにしたデュマと、無名のまま手伝い続けた陰の役者の話です。マケがデュマに対して抱いていた複雑な感情をたどって話が進みます。
映画そのものはともかくとして、ドパルデューがすごい存在感でした。デュマというのは、艶福家で美食家、執筆で得たお金で「モンテ=クリスト城」というお城を建てて住んでしまうなど、とにかくスケールが桁外れの人だったようですが、こういう役をやらせたらドパルデューの右に出る人はいません。船酔いで吐き続けているマケの横で、あれが食べたいこれが食べたいと語り続けるデュマ、派手に音を立てながら料理をすすり、骨までしゃぶりつくすデュマ、前夜の情事の話をしながら包丁をふるって肉を調理するデュマ、これをドパルデューが演じると、妙に説得力があるんです。
それにしてもフランスの文豪というのは、デュマにしろユゴーにしろバルザックにしろ、ものすごい生命力というか、常人離れしたパワー(欲と言ってもいいか?)があったんだなぁとあらためて思いました。いささか浮世離れした、世渡り下手で線の細い作家ばかりを思い出してしまう日本の文壇とは、ずいぶん違いますね。
by poirier_AAA
| 2010-02-11 03:30
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