2010年 02月 05日
クリスタ・ルードヴィヒ |
クリスタ・ルードヴィヒというメゾ・ソプラノ歌手、わたしの中では「安定、安心、確実、丁寧、堅実、繊細、ドイツ歌曲、ベートーヴェン、シューベルト、マーラー」などという言葉とともに記憶されていました。引退リサイタルのCDも持っているくらいですから、お気に入りの1人です。でも、堅実さが強いぶん、華やかさに欠けるような印象でした。
ところが、1月28日にも書いたヴェルディのレクイエムを何度も聴いているうちに、実は彼女、ものすごくパワフルなメゾなんじゃないかと目が覚めるような驚きを感じました。ヴェルディのメゾ・ソプラノは重くて強く、ドラマティックな声(例えばコッソットなど)が似合いますが、ルードヴィヒの声も歌唱もまったくひけをとりません。ひけをとらないどころか、そんじょそこらのメゾでは太刀打ちできないくらい素晴らしい。低音域の音程も響きももちろん安定しているし、ソプラノの守備範囲に近い音域でも豊かで強い声を鳴り響かせています。同じ人が内省的で繊細なシューベルトを歌うのが信じられないくらい。
というわけで、ルードヴィヒがどんなドラマティックな役を歌っていたのか探してみたのです。そうしたら、なんと彼女、ワーグナーまで歌っていました。それもオルトルート(ローエングリン)、イゾルデ(トリスタンとイゾルデ)という超重量級の役です。これはすごい。
残念ながら、イゾルデは「愛の死」だけの録音で、全曲を歌っているわけではありません。歌ってみないかというオファーもある中、彼女自身が「歌うべきではない」と判断したようです。「愛の死」を聴いてみればわかりますが、彼女なら間違いなくイゾルデを歌いきるだけの力があったと思うのです。歌えるけれど歌うべきではないと冷静に判断したところが、彼女の歌手として優れたところです。ファンとしては、1回くらい全曲録音しておいてくれたら良かったのに、と思わないでもありませんが。
ルードヴィヒの「愛の死」はクレンペラー指揮のものがCDとしても出ていますが、YouTubeを探してみたら、なんとクナッパーツブッシュとのライブ録音が出てきました。(http://www.youtube.com/watch?v=hu1NnfkvKMc&feature=related)こういうのがお宝録音ですよね。CDではなくダウンロードによって音楽を買うのが普通になれば、これまで日の目を見ることのなかった歴史的ライブ録音の類いが世に出やすくなるんじゃないか、と少し期待してしまいます。
ところが、1月28日にも書いたヴェルディのレクイエムを何度も聴いているうちに、実は彼女、ものすごくパワフルなメゾなんじゃないかと目が覚めるような驚きを感じました。ヴェルディのメゾ・ソプラノは重くて強く、ドラマティックな声(例えばコッソットなど)が似合いますが、ルードヴィヒの声も歌唱もまったくひけをとりません。ひけをとらないどころか、そんじょそこらのメゾでは太刀打ちできないくらい素晴らしい。低音域の音程も響きももちろん安定しているし、ソプラノの守備範囲に近い音域でも豊かで強い声を鳴り響かせています。同じ人が内省的で繊細なシューベルトを歌うのが信じられないくらい。
というわけで、ルードヴィヒがどんなドラマティックな役を歌っていたのか探してみたのです。そうしたら、なんと彼女、ワーグナーまで歌っていました。それもオルトルート(ローエングリン)、イゾルデ(トリスタンとイゾルデ)という超重量級の役です。これはすごい。
残念ながら、イゾルデは「愛の死」だけの録音で、全曲を歌っているわけではありません。歌ってみないかというオファーもある中、彼女自身が「歌うべきではない」と判断したようです。「愛の死」を聴いてみればわかりますが、彼女なら間違いなくイゾルデを歌いきるだけの力があったと思うのです。歌えるけれど歌うべきではないと冷静に判断したところが、彼女の歌手として優れたところです。ファンとしては、1回くらい全曲録音しておいてくれたら良かったのに、と思わないでもありませんが。
ルードヴィヒの「愛の死」はクレンペラー指揮のものがCDとしても出ていますが、YouTubeを探してみたら、なんとクナッパーツブッシュとのライブ録音が出てきました。(http://www.youtube.com/watch?v=hu1NnfkvKMc&feature=related)こういうのがお宝録音ですよね。CDではなくダウンロードによって音楽を買うのが普通になれば、これまで日の目を見ることのなかった歴史的ライブ録音の類いが世に出やすくなるんじゃないか、と少し期待してしまいます。
by poirier_AAA
| 2010-02-05 18:53
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