2009年 11月 17日
こどもの頭の中 |
先週金曜日の夜子どもが相次いで発熱したために、非常事態宣言下で週末を送った我が家である。治ったとはまったく言えない状態ながらも、なんとか学校に行かれるくらいには回復した。ほっと一息。
昨日は、本当は日本から旅行で来ている友達とパリに住む友達の3人でランチをするはずだった。子どもの1人が学校を休んでいたため、わたしの参加は見送り。子どもの風邪で、連続4回も楽しみにしていた予定をキャンセルしなければならなかったわたしは、ついつい愚痴ってしまった。
あ〜あ、○○さんと一緒にごはんを食べる約束していたのに、会えなくなっちゃってつまんないな。
すると、寝ていた息子がむくっと反応した。それじゃあ、○○さんの蒸しパンが食べられないよ。○○さんのバナナ蒸しパンが食べたいよ。
○○さんと呼ばれるパリに住む友人は、少し前に蒸しパン作りに凝っていて、我が家に遊びにくる時に手作りバナナ蒸しパンを持って来てくれたのである。これが息子たちに大ヒットだった。大ヒットしたことをお礼とともに伝えておいたせいか、その後も会うたびに蒸しパンを贈ってくれるようになった。多分もう5回は作ってもらっているはず。そんなわけで、息子たちの小さな頭の中では「○○さんと会う=蒸しパンが食べられる」という条件反射が見事に出来上がってしまった。
ひとたび「蒸しパン」を思い出したら、頭から離れなくなってしまったようで、結局わたしが作ることに。
とにかく急いで作ろうと思ったので、ネットで見つけた電子レンジで作れる蒸しパンというやつに挑戦してみた。本当にあっという間にできたが‥どうも見た目がいまひとつ。息子は一瞥して、これは違うでしょ、とそっぽを向いてしまった。
仕方がないので今度はちゃんと作ることにする。友人のようにパウンドケーキ型で作ることにするも、型がすっぽり入るほど大きな鍋がないので、プリンを焼くときのようにオーブンにお湯をはって蒸し焼きすることにした。大きなパウンドケーキ型にどっさりと生地を入れて、都合40分くらい焼いたと思う。できた。蒸しパンらしく膨らんだ上部がぱっくり割れていて、なかなか美味しそうではないか!
くまなく目を走らせて出来上がり具合を吟味していた息子からも、○○さんと同じじゃないけどまぁ良いよとOKがでた。やれやれ。
子どもの頭の中には、自分たちのわずかな経験から作り上げた独自の世界がある。
そこでいう蒸しパンはパウンドケーキ型で作った○○さんちのバナナ蒸しパンであり、おせんべいはいつも祖母に送ってもらう海苔付き醤油味のかたやき煎餅のこと、飛行機はたくさんジュースが飲めてテレビもついている楽しい乗り物であり、IKEAはミートボールとジュースのごはんを食べに行く場所なのである。
子どもは面白いけれど、子どもが信じている「これはこう」というイメージを相手にするのは時々ほんとうに面倒だ。蒸しパンの形状について悩むなんて、お気楽かつ滑稽だけど。
昨日は、本当は日本から旅行で来ている友達とパリに住む友達の3人でランチをするはずだった。子どもの1人が学校を休んでいたため、わたしの参加は見送り。子どもの風邪で、連続4回も楽しみにしていた予定をキャンセルしなければならなかったわたしは、ついつい愚痴ってしまった。
あ〜あ、○○さんと一緒にごはんを食べる約束していたのに、会えなくなっちゃってつまんないな。
すると、寝ていた息子がむくっと反応した。それじゃあ、○○さんの蒸しパンが食べられないよ。○○さんのバナナ蒸しパンが食べたいよ。
○○さんと呼ばれるパリに住む友人は、少し前に蒸しパン作りに凝っていて、我が家に遊びにくる時に手作りバナナ蒸しパンを持って来てくれたのである。これが息子たちに大ヒットだった。大ヒットしたことをお礼とともに伝えておいたせいか、その後も会うたびに蒸しパンを贈ってくれるようになった。多分もう5回は作ってもらっているはず。そんなわけで、息子たちの小さな頭の中では「○○さんと会う=蒸しパンが食べられる」という条件反射が見事に出来上がってしまった。
ひとたび「蒸しパン」を思い出したら、頭から離れなくなってしまったようで、結局わたしが作ることに。
とにかく急いで作ろうと思ったので、ネットで見つけた電子レンジで作れる蒸しパンというやつに挑戦してみた。本当にあっという間にできたが‥どうも見た目がいまひとつ。息子は一瞥して、これは違うでしょ、とそっぽを向いてしまった。
仕方がないので今度はちゃんと作ることにする。友人のようにパウンドケーキ型で作ることにするも、型がすっぽり入るほど大きな鍋がないので、プリンを焼くときのようにオーブンにお湯をはって蒸し焼きすることにした。大きなパウンドケーキ型にどっさりと生地を入れて、都合40分くらい焼いたと思う。できた。蒸しパンらしく膨らんだ上部がぱっくり割れていて、なかなか美味しそうではないか!
くまなく目を走らせて出来上がり具合を吟味していた息子からも、○○さんと同じじゃないけどまぁ良いよとOKがでた。やれやれ。
子どもの頭の中には、自分たちのわずかな経験から作り上げた独自の世界がある。
そこでいう蒸しパンはパウンドケーキ型で作った○○さんちのバナナ蒸しパンであり、おせんべいはいつも祖母に送ってもらう海苔付き醤油味のかたやき煎餅のこと、飛行機はたくさんジュースが飲めてテレビもついている楽しい乗り物であり、IKEAはミートボールとジュースのごはんを食べに行く場所なのである。
子どもは面白いけれど、子どもが信じている「これはこう」というイメージを相手にするのは時々ほんとうに面倒だ。蒸しパンの形状について悩むなんて、お気楽かつ滑稽だけど。
by poirier_AAA
| 2009-11-17 20:54
| 子どもと暮らす
|
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