2009年 10月 23日
おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ |
福音館書店の紹介パンフレットを見ていたら、懐かしい本を見つけて思わず声をあげてしまった。「おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ」(ジャンヌ・ロッシュ=マゾン作)
わたしが読んだのが小学生の頃だから、かれこれ30年も前の本である。
まさか生き残っていたとは。
もう子どもの心をなくしつつあった当時の印象は「だから何を言いたいんだ、この本は!」といういらだちだったような記憶がある。童話は不条理だから。
それでも捨てないで今も実家にとってあるのは、理屈をこね始めた小学生にも抗い難い魅力がやはりあったからなのか?挿絵がかわいすぎて処分するに忍びなかったか。確かにこの長ったらしいタイトルと、ゲルランゲという名前の響きは気になってたまらなかったような記憶がある。
親になった今では処分せずにとっておいて大正解だったと思っている。おそらく4歳くらいでも十分楽しめるはず。「おおきなかぶ」とか「てぶくろ」とか「3匹のこぶた」の類いの、繰り返しの面白さがある話だから。幼稚園児くらいが一番まっすぐに物語に入って行かれるかもしれない。
フランスの絵本がオリジナルのようなのでネットで探してみたけれど、どうやら随分昔の本のようで古本でしか入手できないようだ。図書館にはあるだろうか。
全然関係ないけれど、我が父母は子どもに本を与えることに対してはほとんど情熱を持っていなかったと思う。小学生になってから“ためになる本”を与えられることはあっても、幼年時代を絵本とすごした甘い記憶がほとんどない。
この「ゲルランゲ」も親戚のおじさんから頂いたものである。先年亡くなった祖母の兄にあたる人で、田舎には珍しい趣味人でありながら、それを鼻にかけることのない穏やかな人だったように記憶している。ほんの数冊ではあったけれど“ためになる”ではなく“目にすることが楽しい”本を本棚に持つことができて、どれだけ嬉しかったかしれない。
「ゲルランゲ」と一緒に贈られたのが、同じく福音館書店の「白鳥」(アンデルセン作、マーシャ・ブラウン画、松岡享子訳)。これは絵の美しさといい文字のサイズや配置といい余白といい、申し分なく好みで、今もわたしの宝物である。
わたしが読んだのが小学生の頃だから、かれこれ30年も前の本である。
まさか生き残っていたとは。
もう子どもの心をなくしつつあった当時の印象は「だから何を言いたいんだ、この本は!」といういらだちだったような記憶がある。童話は不条理だから。
それでも捨てないで今も実家にとってあるのは、理屈をこね始めた小学生にも抗い難い魅力がやはりあったからなのか?挿絵がかわいすぎて処分するに忍びなかったか。確かにこの長ったらしいタイトルと、ゲルランゲという名前の響きは気になってたまらなかったような記憶がある。
親になった今では処分せずにとっておいて大正解だったと思っている。おそらく4歳くらいでも十分楽しめるはず。「おおきなかぶ」とか「てぶくろ」とか「3匹のこぶた」の類いの、繰り返しの面白さがある話だから。幼稚園児くらいが一番まっすぐに物語に入って行かれるかもしれない。
フランスの絵本がオリジナルのようなのでネットで探してみたけれど、どうやら随分昔の本のようで古本でしか入手できないようだ。図書館にはあるだろうか。
全然関係ないけれど、我が父母は子どもに本を与えることに対してはほとんど情熱を持っていなかったと思う。小学生になってから“ためになる本”を与えられることはあっても、幼年時代を絵本とすごした甘い記憶がほとんどない。
この「ゲルランゲ」も親戚のおじさんから頂いたものである。先年亡くなった祖母の兄にあたる人で、田舎には珍しい趣味人でありながら、それを鼻にかけることのない穏やかな人だったように記憶している。ほんの数冊ではあったけれど“ためになる”ではなく“目にすることが楽しい”本を本棚に持つことができて、どれだけ嬉しかったかしれない。
「ゲルランゲ」と一緒に贈られたのが、同じく福音館書店の「白鳥」(アンデルセン作、マーシャ・ブラウン画、松岡享子訳)。これは絵の美しさといい文字のサイズや配置といい余白といい、申し分なく好みで、今もわたしの宝物である。
by poirier_AAA
| 2009-10-23 22:16
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