2017年 11月 09日
何を食べるか |
今回の旅行もとても楽しかったのですが、
唯一、食べ物にだけは苦労しました。
フランスは酪農大国なのだ、とあらためて思いました。
とにかく乳製品の登場頻度がすごく高い。
乳製品が嫌いとかアレルギーがあるとかいうわけではありませんが、
美味しいと思って食べられる量には限度がありますし、
中でも乳脂肪分の多い濃厚なものはたくさん食べられません。
肉料理も魚料理も、ほぼ必ずソースが付いて来ます。
そのソースがバターやクリームを多用した濃厚なもので、
その付け合わせがグラタン・ドフィノアだったりすると、もういけません。
翌日はすっかり胃がもたれて、食欲がなくなってしまいます。
今日は野菜だけでいいと思ってベジタリアンサラダを注文すると、
店によってはそこにヤギのチーズが付いて来たり、
グラタン・ドフィノアが付いて来たり、
あるいはサラダのソースがマヨネーズ系だったりするので、
お皿が運ばれてくるまで油断できません。
そういえば、ポルトガルの旅行では、
食べ物について苦痛を感じることはほとんどありませんでした。
(量の多さを除けば、ですが)
ポルトガルなら、塩だけで炭火焼した肉や魚がどの店にもありますし、
つけあわせには茹でただけの野菜がたっぷりつきます。
サラダを頼めば純粋に野菜だけしか来ませんし、
そのドレッシングも酢と油と塩だけのシンプルなものが主体です。
胃が疲れていたら野菜スープを頼むという選択肢もあります。
このポタージュは野菜だけで乳製品が入らないので、胃に優しいのです。
そもそも余程気取った店でもない限り、乳製品が多用されることはありません。
乳製品はないかわりにオリーブオイルがたっぷり使われますが、
不思議なことに、オリーブオイルなら後で苦しくなることもないのです。
そしてデザートにも必ず生の果物の選択肢があるので逃げ道があります。
(普通のデザートを頼むと、かな〜り甘いです)
席に座れば食べ物が出てくる外食は、
毎日料理しなければならない家庭料理人にとっては至福のひとときです。
それが地方のレストランならば、
きちんと料理した料理が出てくる率が高くなるので余計に楽しみです。
それにもかかわらず、外食が何回か続くと、いつしか思うようになります。
あぁ、面倒臭くても家で作って食べるほうがいいかな。。。
プロの料理人が作った料理には敵うわけがありません。
でも、外食の料理はどうしても塩分が強くなりますし、
野菜もほんのおまけ程度にしか取れません。
目を見張るような凝った料理はできなくても、
家庭の食事は毎日食べても飽きないし胃に優しいし、
何よりも食べる人の体調に合わせて加減できるところがいいと思います。
我が家の男性陣は毎食肉でも平気で、むしろ嬉しいくらいなのですが、
旅行中の野菜の少なさと味付けの濃さには辟易したようです。
あれは美味しかった、これも美味しかった。
でも。
家に帰ったらキャロットラペかサラダ菜を山盛りで食べたいなぁ。。。
わたしもまったく同じ気持ちでしたので、
帰宅して最初の食事には、大量のキャロットラベを用意しました。
唐突に思いましたよ。
結婚生活がうまくいっているのは、食べ物の趣味が近いからかも?
今回の旅行で、自分の乳製品許容量の限界を見た思いです。
もし夫がオリーブオイル圏ではなく乳製品圏出身で、
料理にはバターやクリームを使って、食後は必ずチーズ、という人だったら
早々に一緒にいるのが耐えられなくなっていたかもしれません。
食べるものは、そのままダイレクトに体調に影響しますし、
ということはメンタルな部分にも間違いなく影響を与えるわけですから、
やっぱり疎かにはできませんね。
残念ながらわたしには少し苦しい食生活でしたが、
乳製品大好き!肉大好き!ワインも大好き!という人には、
まちがいなく夢のように楽しい旅になると思います。
食いしん坊な人は是非!
by poirier_AAA
| 2017-11-09 22:32
| 日々の断片
|
Comments(8)
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fusk-en25 at 2017-11-09 23:52
「心の臓より胃の腑を掴め」ですね。
家庭が長続きというか。。夫が家から逃げ出さないのは。。笑。
家庭が長続きというか。。夫が家から逃げ出さないのは。。笑。
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Mtonosama at 2017-11-10 06:56
実は先週家族が入院しました。高血圧です。容赦なしの緊急入院でしたが、おかげさまで今週末には退院できそうです。ということで減塩食、減蛋白食の講習を栄養士さんから受けました。塩は1日6g、お味噌汁のお味噌は1人小さじ1杯だそうです。お肉は40g。南仏はもちろんポルトガルにも行けない家族です。
え?夫じゃないんです。息子なんですよ。
え?夫じゃないんです。息子なんですよ。
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poirier_AAA at 2017-11-10 21:21
> fusk-en25さん、こんにちは。
あぁ、確かに言いますよねぇ。
でも、変なんですけど、わたしは「逃げられないようにしよう」と思ったことは一度もなくて。逆に、夫があまりにも自分の好みと違うことを押し付けようとしたら「一緒に暮ラスのをやめよう」と思っているのです。夫の家族がオリーブオイル圏の人で、しかも魚も野菜も大好きなので、おかげで逃げ出さずに済んでいます。ヤレ良かった(笑)。
あぁ、確かに言いますよねぇ。
でも、変なんですけど、わたしは「逃げられないようにしよう」と思ったことは一度もなくて。逆に、夫があまりにも自分の好みと違うことを押し付けようとしたら「一緒に暮ラスのをやめよう」と思っているのです。夫の家族がオリーブオイル圏の人で、しかも魚も野菜も大好きなので、おかげで逃げ出さずに済んでいます。ヤレ良かった(笑)。
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poirier_AAA at 2017-11-10 21:44
> Mtonosamaさん、こんにちは。
なんと!大変でしたね。家族の一人の体調が悪くなると、入院には至らない程度の軽症でもやっぱり家の中が微妙に緊張します。緊急入院なら、その緊張も何百倍にもなることでしょう。大変な毎日だと思いますが、こんな時だからこそ、とのさんもご自分の体を大事になさってくださいね。
塩分の摂取制限は、、、特に日本のように濃い味のおかずで炭水化物を食べることを習慣にしているところでは、なかなか難しいことだと想像します。炭水化物は、それが麺でもコメでも芋でもそうですが、やっぱり塩分がないと食べられないんですよね。その上タンバク質まで減らさないとならないとは。。。うーん難しそうです。それでもやるしかないのですよね。
息子さんの体調が早く落ち着いて、新しい食習慣にも早く馴染めますように。
お祈りしています。
なんと!大変でしたね。家族の一人の体調が悪くなると、入院には至らない程度の軽症でもやっぱり家の中が微妙に緊張します。緊急入院なら、その緊張も何百倍にもなることでしょう。大変な毎日だと思いますが、こんな時だからこそ、とのさんもご自分の体を大事になさってくださいね。
塩分の摂取制限は、、、特に日本のように濃い味のおかずで炭水化物を食べることを習慣にしているところでは、なかなか難しいことだと想像します。炭水化物は、それが麺でもコメでも芋でもそうですが、やっぱり塩分がないと食べられないんですよね。その上タンバク質まで減らさないとならないとは。。。うーん難しそうです。それでもやるしかないのですよね。
息子さんの体調が早く落ち着いて、新しい食習慣にも早く馴染めますように。
お祈りしています。
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らうとら
at 2017-11-11 03:21
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うちも何とか続いているのは、夫がベジだからかもしれません。肉食人種で、毎食「肉」がなければ嫌だ!という人だったら、とっくに別れていたかも。私自身はベジではなく雑食ですが、野菜と豆、穀物主体でたまーにすこーし「肉」くらいの方が好みに合いますし、体調もいいようです。
そういえば昔、友人の一人は、付き合っている相手の食事の好みに愛想が尽きて、結局別れましたよ。彼女は「性格の不一致じゃなくて、味覚の不一致!」と言っていました。
そういえば昔、友人の一人は、付き合っている相手の食事の好みに愛想が尽きて、結局別れましたよ。彼女は「性格の不一致じゃなくて、味覚の不一致!」と言っていました。
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poirier_AAA at 2017-11-13 07:26
> らうとらさん、こんにちは。
食べることは一緒に暮らす上でかなり大きい問題だと思っています。たとえば、我が家は食べ物の趣味はよく似ているのですが、お腹が空くスピードがそれぞれ違うのです。自分がまったくお腹が空いていない時に家族に「お腹すいた〜」と言われるだけでも結構ストレスを感じるくらいですから、これで味の好みが違って、その上相手の好みを強要されたりしたら、まちがいなく「もう一緒に暮らせません!」となるだろうと思います。
全然関係ない話ですが、らうとらさんが読み終わったと書いていらした本、図書館でオーディオ・ブックを見つけたので早速借りてきました。聞くのが楽しみですよ。
食べることは一緒に暮らす上でかなり大きい問題だと思っています。たとえば、我が家は食べ物の趣味はよく似ているのですが、お腹が空くスピードがそれぞれ違うのです。自分がまったくお腹が空いていない時に家族に「お腹すいた〜」と言われるだけでも結構ストレスを感じるくらいですから、これで味の好みが違って、その上相手の好みを強要されたりしたら、まちがいなく「もう一緒に暮らせません!」となるだろうと思います。
全然関係ない話ですが、らうとらさんが読み終わったと書いていらした本、図書館でオーディオ・ブックを見つけたので早速借りてきました。聞くのが楽しみですよ。
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きゃすぴえ
at 2017-11-14 07:38
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面白いことに、わが夫はお肉大好きで外食やジャンクフード大好きと、私とは食の方向性は全く別々だったんですけれど、なんだか一緒に暮らし始めていつのまにかかなりあちらさんの許容範囲が広がったようで、ヴィーガンに変更したときも「私だけヴィーガンにして、君は好きなもの食べるようにするかい?」と聞いたらば、いやー同じでいいよ、と。まあ実際は面倒くさいから同じのを食べてる方が楽でいいや、ということだったんでしょうけれども、なあんだ、好みってあんまり大事じゃないんだなあって思っていたんですよ。
でもそうですよね、自分がたくさんは食べられないようなものを常に食べたい、という欲求が強い相手だったら困りますね。
そこらへんは、好みの違い同様、どこまで自分の欲求が強いのか、好みが違う相手の欲求と妥協しやすいか、ということなのかもしれませんが。
ちなみにお腹がすくスピードですが、私は常にお腹が空いていて、夫は食べるのを忘れて一日過ごしてしまうこともあるような人です。(他人は夫の方が食い意地が張ってるに違いないと思っているようですが。)食べるのを忘れるなんて、どういうことなのか私には理解できませんよ。笑
でもそうですよね、自分がたくさんは食べられないようなものを常に食べたい、という欲求が強い相手だったら困りますね。
そこらへんは、好みの違い同様、どこまで自分の欲求が強いのか、好みが違う相手の欲求と妥協しやすいか、ということなのかもしれませんが。
ちなみにお腹がすくスピードですが、私は常にお腹が空いていて、夫は食べるのを忘れて一日過ごしてしまうこともあるような人です。(他人は夫の方が食い意地が張ってるに違いないと思っているようですが。)食べるのを忘れるなんて、どういうことなのか私には理解できませんよ。笑
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poirier_AAA at 2017-11-15 01:07
> きゃすぴえさん、こんにちは。
きゃすぴえさんの旦那様は食べ物の許容範囲がすごく広い人なのですね。あれダメ、これダメ、これ嫌いといいたてる人はたくさんいますけど、ジャンクフードでもヴィーガン食でも何でも美味しく食べられるよという人はなかなかいませんよ。一緒に暮らすなら許容範囲の広い人の方が絶対に楽しいはず!きゃすぴえさん、すごくラッキーな出会いですよ!(←力説したい)
うちの家族は、たとえばずっと家にいる日でも時間が来るとお腹が空くのです。どこでどうやってカロリーを消費しているのだ!?不思議でたまりません(笑)
きゃすぴえさんの旦那様は食べ物の許容範囲がすごく広い人なのですね。あれダメ、これダメ、これ嫌いといいたてる人はたくさんいますけど、ジャンクフードでもヴィーガン食でも何でも美味しく食べられるよという人はなかなかいませんよ。一緒に暮らすなら許容範囲の広い人の方が絶対に楽しいはず!きゃすぴえさん、すごくラッキーな出会いですよ!(←力説したい)
うちの家族は、たとえばずっと家にいる日でも時間が来るとお腹が空くのです。どこでどうやってカロリーを消費しているのだ!?不思議でたまりません(笑)