2017年 10月 14日
この言葉、あの言葉 |
いま使っているポルトガル語の教材は、本当によくできている。
これを本屋で探し当てた自分を「あんたは偉い!」と褒めてやりたいくらい。
しばらく前にウンウン唸りながら取り組んでいた本とは、作りがかなり違う。
少しずつ着実に前進していく実感があって、独学者にも優しい。
この教材のいいところはたくさんあるのだが、
その一つが、最後に既出単語の一覧表がついていること。
それぞれの単元ごとに「覚えるべき単語」がまとめられているだけでなく、
それが本の最後にアルファベット順にずらりと並んでいる。
その数およそ1500語弱。
そしてその横に英語、スペイン語、ロシア語、中国語の訳がついている。
これがすごく便利で、思いがけずおもしろい。
えっ、ポルトガル語とスペイン語って、こんなに似ているの!?
それが最初の驚きだった。
基本動詞のなかには、不定詞のスペルまでそっくり同じものもある。
ここにスペイン語訳をわざわざ付ける必要があるか?と思うくらいである。
名詞だの接続詞だの副詞だのは、フランス語ともよく似ている。
そういえば、ポルトガルのポルトガル語は、
発音面ではフランス語に通じるところが多いと感じる。
ブラジルのポルトガル語だと、ぐっとスペイン語の発音に近い感じ。
フランス語がある程度できるだけで、
ポルトガル語までの距離はぐぐっと縮まる。
語彙はよく似ているし、動詞の活用も大枠では同じようなものだし。
そして、ポルトガル語ができればスペイン語はもうすぐそこにある。
わたしはやったことがないけれど、きっとイタリア語もかなり近い。
ヨーロッパにはよく「4言語話せます」というような人がいるけれども、
これはちょっと狡いと、日本語母語のわたしは思う。
だって、お互いに良く似ているのだもの。
日本人がスペイン語を習うのとフランス人がスペイン語を習うのとでは、
二つの言語の間の距離がまったく違う。
逆に、日本人にとって有利なのは中国語を習うことなのだと思った。
このポルトガル語の語彙一覧についている中国語訳を見てよくわかった。
パッと字面をみただけで単語の意味するところがわかってしまうのだから。
これはアルファベット語圏の人は絶対に真似できない。
中国語はわからなくても漢字の意味はだいたいわかるというのは、
フランス語話者がポルトガルの新聞をなんとなく読めてしまう感覚と似ている。
もちろん発音はかなり難しいと思うけれども、
この利点を生かさないのは勿体無い。
ポルトガル語の対訳で、フランス語だけでなく英語だけでなく、
中国語の漢字が役に立つとわかったのは、目からウロコの経験だった。
自分は漢字語圏から来たのだと初めて意識した瞬間である。
(これまでは、そんなことは全く考えたことがなかった)
しかし、なぜいまこんなことをわざわざ書いているかといえば、
不規則動詞の活用を覚えるという、絶対に避けて通れぬ過程を前に、
情けなくも現実逃避しているからである。
ここまで延々と現在形の世界に留まり続けてきたにもかかわらず、
未だに不規則動詞の現在形を覚えきっていないという。。。。
ほんのちょっと負荷をかけて集中して覚えるだけの話なのだが、
それがたまらなく面倒臭く感じられる。
はあ〜。
頑張ってここを超えて、早く過去や未来に向かって羽ばたかねば。
勉強嫌いの中学生みたいに、ため息ばかりついているところなり。
by poirier_AAA
| 2017-10-14 19:02
| 言葉を学ぶ
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