2015年 07月 30日
デュソリエの声 |
アンドレ・デュソリエ(André Dussollier)という俳優を知ったのは、
映画「パリよ、永遠に (Diplomatie)」である。
ヒトラーによってパリ破壊を命じられた駐留軍のコルティッツ将軍。
これを説得して破壊を思いとどまらせようとするスウェーデン総領事ノルドリンク。
それぞれに守りたいものを抱えた2人の息詰まる駆け引きが続く。
デュソリエはこの映画でノルドリングを演じた。
外見や物腰もそうだが、話し方も声もエレガントで、
なんと、フランスにはこんな俳優もいたのかと思ったものである。
気がつくと、けっこう映画にもちょこちょこ出ている。
それだけでなく、本の朗読もけっこうたくさんしている。
近所の図書館でデュソリエ朗読のプルーストを見つけた時は驚いた。
「失われた時を求めて」の第1冊目「スワン家のほうへ」。
早速借りてきて聞いて、その声の良さ、朗読のうまさに酔った。
この人の声は本当に気持ちいい。低くてソフトだ。
長く聞いても疲れない。
俳優をしている人だからソフトな声質でも発音は明瞭だし、
プルーストの息の長いフレーズを実に気持ち良く聞かせてくれる。
「スワン家のほうへ」の最後「土地の名、名」だけは、
残念ながら別な俳優ランベール・ウィルソンが朗読しているのだけれども、
そしてランベール・ウィルソンも悪くない俳優だと思っているけれども、
それでも、全然違うよっ!!と嫌いになりそうになったくらいである。
デュソリエの朗読にすっかりハマって、
以来、あちこちの図書館に行ってはデュソリエのCDを借り出して聞いている。
プルーストの他の作品もあれば、詩の朗読もあるし、
最近はユゴーの「ノートルダム・ド・パリ」も見つけた。
もうほとんどミーハーの領域に達しているんじゃなかろうか?
デュソリエさま〜きゃあ〜、に近いかもしれない。口には絶対に出さないが。
で、なぜこんなことを書き始めたかというと、
この水曜日から公開が始まった「Le petit prince」の映画の予告編を見ていて、
デュソリエがフランス語吹き替えで出ていることに気がついたからなのだ。
砂漠で星の王子さまに出会った、王子さまのために羊の絵を描いた、
あの飛行機乗りの声をやっている。
こんなところでまた出会えるとは!
デュソリエに呼ばれているような気がするわ〜
頭の中ですっかり盛り上がってしまって、
昨日はついついウキウキ過ごしてしまった、単細胞なワタクシ。
デュソリエの朗読でボードレールの「商売下手のガラス売り」をどうぞ。
映画「パリよ、永遠に (Diplomatie)」である。
ヒトラーによってパリ破壊を命じられた駐留軍のコルティッツ将軍。
これを説得して破壊を思いとどまらせようとするスウェーデン総領事ノルドリンク。
それぞれに守りたいものを抱えた2人の息詰まる駆け引きが続く。
デュソリエはこの映画でノルドリングを演じた。
外見や物腰もそうだが、話し方も声もエレガントで、
なんと、フランスにはこんな俳優もいたのかと思ったものである。
気がつくと、けっこう映画にもちょこちょこ出ている。
それだけでなく、本の朗読もけっこうたくさんしている。
近所の図書館でデュソリエ朗読のプルーストを見つけた時は驚いた。
「失われた時を求めて」の第1冊目「スワン家のほうへ」。
早速借りてきて聞いて、その声の良さ、朗読のうまさに酔った。
この人の声は本当に気持ちいい。低くてソフトだ。
長く聞いても疲れない。
俳優をしている人だからソフトな声質でも発音は明瞭だし、
プルーストの息の長いフレーズを実に気持ち良く聞かせてくれる。
「スワン家のほうへ」の最後「土地の名、名」だけは、
残念ながら別な俳優ランベール・ウィルソンが朗読しているのだけれども、
そしてランベール・ウィルソンも悪くない俳優だと思っているけれども、
それでも、全然違うよっ!!と嫌いになりそうになったくらいである。
デュソリエの朗読にすっかりハマって、
以来、あちこちの図書館に行ってはデュソリエのCDを借り出して聞いている。
プルーストの他の作品もあれば、詩の朗読もあるし、
最近はユゴーの「ノートルダム・ド・パリ」も見つけた。
もうほとんどミーハーの領域に達しているんじゃなかろうか?
デュソリエさま〜きゃあ〜、に近いかもしれない。口には絶対に出さないが。
で、なぜこんなことを書き始めたかというと、
この水曜日から公開が始まった「Le petit prince」の映画の予告編を見ていて、
デュソリエがフランス語吹き替えで出ていることに気がついたからなのだ。
砂漠で星の王子さまに出会った、王子さまのために羊の絵を描いた、
あの飛行機乗りの声をやっている。
こんなところでまた出会えるとは!
デュソリエに呼ばれているような気がするわ〜
頭の中ですっかり盛り上がってしまって、
昨日はついついウキウキ過ごしてしまった、単細胞なワタクシ。
デュソリエの朗読でボードレールの「商売下手のガラス売り」をどうぞ。
by poirier_AAA
| 2015-07-30 19:25
| 聴く
|
Comments(2)
Commented
by
fusk-en25 at 2015-07-30 19:45
デュソリエの声というより話し方が卓越していますね。
情景が目の前にすーっと表れてくるような。
声優ではないのですが。電話の声に惚れて銀行口座を変えたことがありますよ。日本の女の方でしたが、何度聞いてもほれぼれするような声で、ご本人にそう言うと、そんな褒め方されたことがないと笑ってられましたが。。
情景が目の前にすーっと表れてくるような。
声優ではないのですが。電話の声に惚れて銀行口座を変えたことがありますよ。日本の女の方でしたが、何度聞いてもほれぼれするような声で、ご本人にそう言うと、そんな褒め方されたことがないと笑ってられましたが。。
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Commented
by
poirier_AAA at 2015-07-31 18:40
>fuskさん、こんにちは。
ね、デュソリエ、いいでしょう?
わたしの場合は高校の先生の声でした。国語の先生で演劇もしていたから胸に響く素晴らしいバリトンだったのです。現代文でも古文でも漢文でも、先生が朗読すると別物みたいに聞こえましたよ。国語はもともと得意科目だったけれど、あの2年間は相当頑張りました(笑)。
ね、デュソリエ、いいでしょう?
わたしの場合は高校の先生の声でした。国語の先生で演劇もしていたから胸に響く素晴らしいバリトンだったのです。現代文でも古文でも漢文でも、先生が朗読すると別物みたいに聞こえましたよ。国語はもともと得意科目だったけれど、あの2年間は相当頑張りました(笑)。