2015年 06月 19日
読書の夏へ |
夫の試験が終わった。
これまでせっせと勉強していたので、
急に勉強しなくてもよくなると、なんだか変な気がするらしい。
手持ち無沙汰で気持ちが悪いから本を貸して、と言ってきた。
何を選ぶかと思ったら、
ジョゼ・サラマーゴの「リカルド・レイスの死の年」だった。
ペソア、タブッキ繋がりで買ってあった本なのだが
(フランス語のタイトルは「L'année de la mort de Ricardo Reis」)
わたしは読んでいるうちに眠くなってしまい、
これは読むタイミングがあっていないのだろうと思ってしまい込んでいた。
読み始めた初日、読み続けられそうかどうか心配して聞いてみたら、
だいじょうぶ、おもしろいよ、と返事が返って来た。
夫とわたしの本の読み方はずいぶんちがう。
わたしは波に乗ったらびゅんびゅんスピードを上げて読んでしまうタイプだが、
夫はゆっくり時間をかけて丁寧に読む。
わたしは波に乗れない本はすぐに放り出してしまう。
夫は見捨てないで淡々と最後まで読み続ける。
読んでみようと思って買って、
でも読み始めたら波に乗れなくて最初の数頁だけ読んで放り出してある本が、
我が家には(正確に言うとわたしの本棚には)たくさんある。
そういう本を、夫は拾い出して来ては読んで、最後まで行き着いて、
面白かったから君も読んでみなよ、読み終わったら話をしたいから、
そんなふうに言って来る。
本の読み方が違う人が家族にいるって、けっこう便利だねと思う。
わたし1人しかいなかったら、
このあと何年も本棚の片隅に忘れられたままになっていたかもしれない本が、
じっくりつきあうタイプの夫がときどき本棚チェックをしてくれるおかげで、
不当な「おもしろくない」レッテルを剥がすチャンスを得られる。
わたしは、自分1人ではわからなかっただろう面白さを、
夫のおかげで知ることが出来る。
夫は、妻の気の多さのおかげで自分では選ばないような本と巡り会える。
破れ鍋に綴じ蓋とはよく言ったものだと思う。
ふふふん、なかなかバランスがとれているじゃない、と。
子どもの学校が終ると同時に、わたしの断書・断読期間も終わり。
本が読みたくて読みたくてうずうずしている。
今年の夏はたくさん読むぞ〜。
これまでせっせと勉強していたので、
急に勉強しなくてもよくなると、なんだか変な気がするらしい。
手持ち無沙汰で気持ちが悪いから本を貸して、と言ってきた。
何を選ぶかと思ったら、
ジョゼ・サラマーゴの「リカルド・レイスの死の年」だった。
ペソア、タブッキ繋がりで買ってあった本なのだが
(フランス語のタイトルは「L'année de la mort de Ricardo Reis」)
わたしは読んでいるうちに眠くなってしまい、
これは読むタイミングがあっていないのだろうと思ってしまい込んでいた。
読み始めた初日、読み続けられそうかどうか心配して聞いてみたら、
だいじょうぶ、おもしろいよ、と返事が返って来た。
夫とわたしの本の読み方はずいぶんちがう。
わたしは波に乗ったらびゅんびゅんスピードを上げて読んでしまうタイプだが、
夫はゆっくり時間をかけて丁寧に読む。
わたしは波に乗れない本はすぐに放り出してしまう。
夫は見捨てないで淡々と最後まで読み続ける。
読んでみようと思って買って、
でも読み始めたら波に乗れなくて最初の数頁だけ読んで放り出してある本が、
我が家には(正確に言うとわたしの本棚には)たくさんある。
そういう本を、夫は拾い出して来ては読んで、最後まで行き着いて、
面白かったから君も読んでみなよ、読み終わったら話をしたいから、
そんなふうに言って来る。
本の読み方が違う人が家族にいるって、けっこう便利だねと思う。
わたし1人しかいなかったら、
このあと何年も本棚の片隅に忘れられたままになっていたかもしれない本が、
じっくりつきあうタイプの夫がときどき本棚チェックをしてくれるおかげで、
不当な「おもしろくない」レッテルを剥がすチャンスを得られる。
わたしは、自分1人ではわからなかっただろう面白さを、
夫のおかげで知ることが出来る。
夫は、妻の気の多さのおかげで自分では選ばないような本と巡り会える。
破れ鍋に綴じ蓋とはよく言ったものだと思う。
ふふふん、なかなかバランスがとれているじゃない、と。
子どもの学校が終ると同時に、わたしの断書・断読期間も終わり。
本が読みたくて読みたくてうずうずしている。
今年の夏はたくさん読むぞ〜。
by poirier_AAA
| 2015-06-19 18:44
| 日々の断片
|
Comments(6)
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Mtonosama at 2015-06-20 06:35
わたしも波に乗れないとほっぽってしまう方。
先日20年ぶり(!)に読もうと本棚から取り出して読んでいたら、
なんと落丁していました。
出版社に問い合わせたら「古過ぎてもうお送りできる新刊はありません」といわれてしまいました。
でも、落丁部分は、1冊だけ出版社が保管していた本からコピーして送ってくれました。
あまり本を眠らせておくのはいけないな、と深く反省しました^_^;
先日20年ぶり(!)に読もうと本棚から取り出して読んでいたら、
なんと落丁していました。
出版社に問い合わせたら「古過ぎてもうお送りできる新刊はありません」といわれてしまいました。
でも、落丁部分は、1冊だけ出版社が保管していた本からコピーして送ってくれました。
あまり本を眠らせておくのはいけないな、と深く反省しました^_^;
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poirier_AAA at 2015-06-20 16:54
>Mtonosamaさん、こんにちは。
コピーでも送ってもらえてよかったですね。20年ぶりに読んだ本の途中が抜けたままだったら、ちょっと悲しいです。きちんと対応してくれた出版社、えらいっ。
でも、20年なんて書物にとってはごくわずかな期間だと思うんですよね。20年前どころか10年前の出版物でも探すのが難しいことがよくあります。出せるだけ多く出版して出したら終わり、という大量消費型使い捨て型の本の売り方、わたしは好きじゃないなぁ。
コピーでも送ってもらえてよかったですね。20年ぶりに読んだ本の途中が抜けたままだったら、ちょっと悲しいです。きちんと対応してくれた出版社、えらいっ。
でも、20年なんて書物にとってはごくわずかな期間だと思うんですよね。20年前どころか10年前の出版物でも探すのが難しいことがよくあります。出せるだけ多く出版して出したら終わり、という大量消費型使い捨て型の本の売り方、わたしは好きじゃないなぁ。
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fusk-en25 at 2015-06-20 20:25
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kitaoni at 2015-06-21 20:42
良いご夫婦ですね〜。
我家の場合は私が何かに興味を持ったり何かをすると、いつの間にかそれに関連する本がアマゾンから山のように届きます。
私が注文するわけでは有りませんよ〜
夫のおかげて自分では選ばなかった思わぬ本との出会いが多々あります。
我家の場合は私が何かに興味を持ったり何かをすると、いつの間にかそれに関連する本がアマゾンから山のように届きます。
私が注文するわけでは有りませんよ〜
夫のおかげて自分では選ばなかった思わぬ本との出会いが多々あります。
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poirier_AAA at 2015-06-22 20:45
>fuskさん、こんにちは。
そうですね、わたしも体調や気持ちの余裕や心境にすごく影響されます。だから無理しないで駄目な時は放り出す癖がついてしまって。。。
日本に居た頃はフランス文学なんて恋愛ばっかりでつまらんと思っていたのが、今はぎゃーこんな宝の山があったのか?なんて思っているのですから、あまりにの変わりように自分で可笑しくなりますよ。
そうですね、わたしも体調や気持ちの余裕や心境にすごく影響されます。だから無理しないで駄目な時は放り出す癖がついてしまって。。。
日本に居た頃はフランス文学なんて恋愛ばっかりでつまらんと思っていたのが、今はぎゃーこんな宝の山があったのか?なんて思っているのですから、あまりにの変わりように自分で可笑しくなりますよ。
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poirier_AAA at 2015-06-22 20:49
>kitaoniさん、こんにちは。
なんと、みどりさんの旦那様はすごい方ですね。いつのまにか関連する本がアマゾンから山のようにとどく、、、、ほーっとため息をつきたくなるくらい羨ましいチームワークです。わたしもそういうのを一度で良いから経験してみたいですよ。
まだ読んでない本がこんなにあるのに、それでもまだ次の本を買ってしまうわけ?という夫の視線を背中に感じつつ、こっそりと本を増殖させているわたしです(笑)
なんと、みどりさんの旦那様はすごい方ですね。いつのまにか関連する本がアマゾンから山のようにとどく、、、、ほーっとため息をつきたくなるくらい羨ましいチームワークです。わたしもそういうのを一度で良いから経験してみたいですよ。
まだ読んでない本がこんなにあるのに、それでもまだ次の本を買ってしまうわけ?という夫の視線を背中に感じつつ、こっそりと本を増殖させているわたしです(笑)