2014年 09月 30日
思い出箱 |
子どもが寝静まった夜、夫が自分の書類を整理し始めた。
夫はわたしと同じで「もったいない」と物を捨てられないタイプだが、
わたしと大きく違うのは自分で物を持ち込んで来ないところだ。
本はわたしがストックしている中から選んで読んでいるし、
わたしのように文房具(特にノート類)や語学参考書を買い込むことも無い。
趣味で何かをコレクションすることも無い。
使えなくなった物まで溜め込む癖さえ無ければ、
彼の生活は実に簡素に成り立っている。
だから旅行の準備をするときも、驚くほどラクチンなのだ。
(つまり、我が家の惨状の主たる原因はわたしにある)
その夫が、恐らく2年以上は手を触れていない書類ケースを引っ張り出して、
なにやらゴソゴソやっている。
そのうちに、ソファーで本を読んでいたわたしのところに、
ねぇ、こんなものが出て来たよ、と
手をヒラヒラさせながらやって来た。
わたしの昔の名刺だった。
夫とであった頃のもの。転職してからのもの。
えーっ、こんなものまでとっていたの!?
少しばかりの気恥ずかしさとともに、記憶は一気に10年以上前に飛んだ。
あの頃は、こんなだったなぁ、あんなこともあったなぁ。
新婚時代に通った東京のクリーニング屋のカードまで出て来た。
そういうものを夫は懐かしそうに眺めて、また箱に戻していた。
わたしは、そういう夫の姿を見て、なんだかぐっと来たのである。
他人の目から見たら「意味わかんない」というものも、
わたしたち2人にとっては「何か」だったりする。
結婚記念日に豪勢に外食したりすることよりも、
たまたま出て来たこんな思い出の品を一緒に眺めているときの方が、
ずっとお互いの心は近づいている気がする。
そんな使わない物はさっさと断捨離してしまいなさいよ!
究極まで物を減らそうと思えばそうなるだろうが、
それではあんまり味気ない。
いろんなものが雑多に詰まっている夫の思い出箱が、わたしは結構好きだ。
これだけは生活に必要だという物とともに、
何の価値も無いけれど捨てたくないなぁという物も一緒に抱えて、
うまくバランスをとって生きていかれたらいいと思う。
夫はわたしと同じで「もったいない」と物を捨てられないタイプだが、
わたしと大きく違うのは自分で物を持ち込んで来ないところだ。
本はわたしがストックしている中から選んで読んでいるし、
わたしのように文房具(特にノート類)や語学参考書を買い込むことも無い。
趣味で何かをコレクションすることも無い。
使えなくなった物まで溜め込む癖さえ無ければ、
彼の生活は実に簡素に成り立っている。
だから旅行の準備をするときも、驚くほどラクチンなのだ。
(つまり、我が家の惨状の主たる原因はわたしにある)
その夫が、恐らく2年以上は手を触れていない書類ケースを引っ張り出して、
なにやらゴソゴソやっている。
そのうちに、ソファーで本を読んでいたわたしのところに、
ねぇ、こんなものが出て来たよ、と
手をヒラヒラさせながらやって来た。
わたしの昔の名刺だった。
夫とであった頃のもの。転職してからのもの。
えーっ、こんなものまでとっていたの!?
少しばかりの気恥ずかしさとともに、記憶は一気に10年以上前に飛んだ。
あの頃は、こんなだったなぁ、あんなこともあったなぁ。
新婚時代に通った東京のクリーニング屋のカードまで出て来た。
そういうものを夫は懐かしそうに眺めて、また箱に戻していた。
わたしは、そういう夫の姿を見て、なんだかぐっと来たのである。
他人の目から見たら「意味わかんない」というものも、
わたしたち2人にとっては「何か」だったりする。
結婚記念日に豪勢に外食したりすることよりも、
たまたま出て来たこんな思い出の品を一緒に眺めているときの方が、
ずっとお互いの心は近づいている気がする。
そんな使わない物はさっさと断捨離してしまいなさいよ!
究極まで物を減らそうと思えばそうなるだろうが、
それではあんまり味気ない。
いろんなものが雑多に詰まっている夫の思い出箱が、わたしは結構好きだ。
これだけは生活に必要だという物とともに、
何の価値も無いけれど捨てたくないなぁという物も一緒に抱えて、
うまくバランスをとって生きていかれたらいいと思う。
by poirier_AAA
| 2014-09-30 18:26
| 日々の断片
|
Comments(8)
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fusk
at 2014-09-30 19:56
x
今夏、日本に帰った時に会った人の中に
50年前の手帳を持っていた人が二人いて、
どちらも男性でしたが。
手帳だから、ごく簡単に、映画の名前とか誰と行ったくらいでしたが。
そう言えば「あの映画良かったね。。。」なんて話がはずんだ。
高校の同級生の方は、修学旅行の車中の話を書いていて。
私が11時頃にお弁当を食べだした。。なんて。笑。
早朝の電車で朝ご飯を食べずに集合した事を思い出していました。
50年前の手帳を持っていた人が二人いて、
どちらも男性でしたが。
手帳だから、ごく簡単に、映画の名前とか誰と行ったくらいでしたが。
そう言えば「あの映画良かったね。。。」なんて話がはずんだ。
高校の同級生の方は、修学旅行の車中の話を書いていて。
私が11時頃にお弁当を食べだした。。なんて。笑。
早朝の電車で朝ご飯を食べずに集合した事を思い出していました。
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ayusha
at 2014-10-01 05:14
x
そしてまた整理が進まないのでしょ、ふっふっふ...
人の家の片付けが進まないとほっとしちゃったりして。
日本のクリーニング屋のカードなんて私の死語に次の奥さんが見たら嫌だろうから断捨離...しません!再検査は異常なしでした。長生きするので捨てられない箱を保持しますよー。
人の家の片付けが進まないとほっとしちゃったりして。
日本のクリーニング屋のカードなんて私の死語に次の奥さんが見たら嫌だろうから断捨離...しません!再検査は異常なしでした。長生きするので捨てられない箱を保持しますよー。
ああ、梨の木さん。パリと当地が通底してますね。
もうホントに気が重い。
今も名刺ケースに片づけた筈の名刺が、というか名刺ケースそのものが
みつからない。
このだらしのなさ。
引越で不要なものならず、大事なものまでなくしてしまいそうです。
もうホントに気が重い。
今も名刺ケースに片づけた筈の名刺が、というか名刺ケースそのものが
みつからない。
このだらしのなさ。
引越で不要なものならず、大事なものまでなくしてしまいそうです。
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saheizi-inokori at 2014-10-01 10:45
好いご主人だなあ。大事にしてね^^。
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poirier_AAA at 2014-10-01 15:37
>fuskさん、こんにちは。
そうなんです。やっぱりあんまり綺麗にしすぎてしまうと面白くなくなってしまうだろうなぁ、と。落としきれない垢も魅力のうち、ですよね。
わたしはあっちこっちの紙やノートに書き散らしているので、それをなんとかまとめられないか画策中です。それができたら紙類もだいぶ量が減りそうなのですが、、、一体どれだけ物持ちがいいんだか。
高校の同級生は、早弁したfuskさんを可愛いなぁ〜と思って、それで書きとめておいたのでしょうか。手帳に書き残したということは、きっと覚えておきたい出来事だったのですね。そんな男子高校生もちょっと可愛い。
そうなんです。やっぱりあんまり綺麗にしすぎてしまうと面白くなくなってしまうだろうなぁ、と。落としきれない垢も魅力のうち、ですよね。
わたしはあっちこっちの紙やノートに書き散らしているので、それをなんとかまとめられないか画策中です。それができたら紙類もだいぶ量が減りそうなのですが、、、一体どれだけ物持ちがいいんだか。
高校の同級生は、早弁したfuskさんを可愛いなぁ〜と思って、それで書きとめておいたのでしょうか。手帳に書き残したということは、きっと覚えておきたい出来事だったのですね。そんな男子高校生もちょっと可愛い。
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poirier_AAA at 2014-10-01 15:47
>ayushaさん、こんにちは。
量的にもスピード的にも劇的にはかどった衣料品関係以外は、これはもうコツコツやって行くしかないな、と最近悟りました。本は簡単に捨てられないし、書類は仕分けがいるし、食器は使ってない物も多いけど来客用にとっておかなきゃならないし、結局サクサク片付けられる場所って多くはないのです。だから今は今日はあっち、明日はこっちと地道な作業を続けています。一応、ちゃんと進んでるんですよ!(←ここを強調したい)
異常無しでよかった、よかった。これからもガンガン捨てられない箱の中味を増やして下さい。
量的にもスピード的にも劇的にはかどった衣料品関係以外は、これはもうコツコツやって行くしかないな、と最近悟りました。本は簡単に捨てられないし、書類は仕分けがいるし、食器は使ってない物も多いけど来客用にとっておかなきゃならないし、結局サクサク片付けられる場所って多くはないのです。だから今は今日はあっち、明日はこっちと地道な作業を続けています。一応、ちゃんと進んでるんですよ!(←ここを強調したい)
異常無しでよかった、よかった。これからもガンガン捨てられない箱の中味を増やして下さい。
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poirier_AAA at 2014-10-01 15:53
>とのさん、こんにちは。
自慢じゃないですが、わたしなんて渡仏のドタバタで記念写真と祖父母の遺影の行方がわからなくなってしまって、ものすごい自己嫌悪で数年暮らしました。それが、あるときひょっと予想もしていなかった場所から出て来たのです。この経験の教訓は「捨てさえしなければ必ずどこかにある!」です。だから大丈夫。とっておきたい物は絶対に捨てない、それさえ守っていればリカバリーできますよ!
とのさん、頑張って!
わたしも頑張ります!
自慢じゃないですが、わたしなんて渡仏のドタバタで記念写真と祖父母の遺影の行方がわからなくなってしまって、ものすごい自己嫌悪で数年暮らしました。それが、あるときひょっと予想もしていなかった場所から出て来たのです。この経験の教訓は「捨てさえしなければ必ずどこかにある!」です。だから大丈夫。とっておきたい物は絶対に捨てない、それさえ守っていればリカバリーできますよ!
とのさん、頑張って!
わたしも頑張ります!
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poirier_AAA at 2014-10-01 15:56