2014年 07月 04日
辞書は引いてみよ |
馬には乗ってみよ人には添うてみよ
と申します。
何事も経験してみなくては本当のところはわからない、
だから何もしないうちからあーだこーだ言っても始まりませんよ、
ということなのですが、
自分のためにもうひとつ別な言葉を加えたくなりました。
言葉は辞書でひいてみよ。
わたしのフランス語読書はいささか強引で、
1冊本を読む間に辞書を引く回数は10回もないのです。
この言葉がわからないとどうにもならん、
というキーワードに遭遇した時には、やっぱり辞書にあたります。
あと、アンテナに引っ掛かって来る言葉をいくつか、その程度です。
でも、実際のところはよく知らない言葉も山のようにあります。
そういう言葉は前後の文脈で意味を推測して、それで済ませてしまいます。
この言葉、結構あちこちで見かけるなぁ、と思って気になり出した時に、
初めて辞書を引いて、な〜るほどねと納得する、その繰り返しです。
そんないい加減な方法でも楽しめてしまう本はたくさんありますし、
読書の最中にいちいち辞書を引くほどうっとおしいこともないので、
これまではずっとその方法で読んで来ました。
ところが昨日、10歳以上向けの読みやすい本を読み始め、
どういう風の吹き回しなのか自分でもわからないのですが、
はっきり意味のわからない言葉と言い回しを試しに書き出してみようかな、
と思いつきました。
大きい活字で10ページほど読んだ中に、
なーんと20個ほどの要確認の言葉と言い回しがありました。
がーん、スラスラ読める本の中にも、こんなに穴があったのか!
というか、これでスラスラ読めると言えるのか!?
全部辞書で調べて、
辞書に載っていないものについては夫にも聞いて、
すべて納得したところで、もう一度その章を通して読み返してみました。
そして思ったのです。
あぁ、やっぱりクリアだわ〜。
考えてみたら、
いえ、考えてみなくたって当たり前のことなのですが、
そりゃあ使われている言葉が全部わかれば、
その物語の状況はウルトラ・クリアに理解できるんですよ。
あぁわたしはこの努力をずっと怠っていたんだわ。
なんとなくわかる、から、はっきりすっきりわかる、へ。
ボケた写真から、ビシッとピントのあった写真へ。
なるほど、ここは迂回してはいけない道だ、と思いました。
問題は、どのくらい比重をかけるか、ということでしょうか。
日常生活でも小説でも、状況でわかることは意外とたくさんあります。
状況でことばを判断できるように勘を養うことも、
言葉を学ぶ上では大事なことだと思うのです。
そういう意味で、辞書を使わない読書というのも意味があると思います。
それに、やっぱり集中して読めるので楽しいですし。
で、それと並行して、
わからない言葉は片っ端から調べる、という作業も必要なのです。
面倒で時間ばかりかかりますが、実りも大きいです。
はっきり意味がわかるようになった言葉は、
やがては自分でも使いこなせる可能性がでてくるからです。
辞書無し読書を楽しみながら、かつ語彙も増やして行く、
そんな上手い方法があったらいいのにと、つい欲深く考えてしまいます。
欲深いわたしは、はやく一番面白いところに跳びつきたくてたまりません。
だから、これまでずっと背伸びして勉強してきました。
その結果、見た目だけはなんとなく格好がついているのですが、
中味はと言うとスポンジみたいにスカスカですべてが中途半端で、
つまりは、あまり質のよくない状態にあるのです。
張りボテの人形に、きちんとアンコを詰めてやらないと。
難しいことにチャレンジしようという気持ちは、最近すっかり失せ、
今はひたすら足下をいかにしっかり固めるか、ということに関心が移っている、
なかなか、なかなか進歩しないフランス語学習者なのであります。
と申します。
何事も経験してみなくては本当のところはわからない、
だから何もしないうちからあーだこーだ言っても始まりませんよ、
ということなのですが、
自分のためにもうひとつ別な言葉を加えたくなりました。
言葉は辞書でひいてみよ。
わたしのフランス語読書はいささか強引で、
1冊本を読む間に辞書を引く回数は10回もないのです。
この言葉がわからないとどうにもならん、
というキーワードに遭遇した時には、やっぱり辞書にあたります。
あと、アンテナに引っ掛かって来る言葉をいくつか、その程度です。
でも、実際のところはよく知らない言葉も山のようにあります。
そういう言葉は前後の文脈で意味を推測して、それで済ませてしまいます。
この言葉、結構あちこちで見かけるなぁ、と思って気になり出した時に、
初めて辞書を引いて、な〜るほどねと納得する、その繰り返しです。
そんないい加減な方法でも楽しめてしまう本はたくさんありますし、
読書の最中にいちいち辞書を引くほどうっとおしいこともないので、
これまではずっとその方法で読んで来ました。
ところが昨日、10歳以上向けの読みやすい本を読み始め、
どういう風の吹き回しなのか自分でもわからないのですが、
はっきり意味のわからない言葉と言い回しを試しに書き出してみようかな、
と思いつきました。
大きい活字で10ページほど読んだ中に、
なーんと20個ほどの要確認の言葉と言い回しがありました。
がーん、スラスラ読める本の中にも、こんなに穴があったのか!
というか、これでスラスラ読めると言えるのか!?
全部辞書で調べて、
辞書に載っていないものについては夫にも聞いて、
すべて納得したところで、もう一度その章を通して読み返してみました。
そして思ったのです。
あぁ、やっぱりクリアだわ〜。
考えてみたら、
いえ、考えてみなくたって当たり前のことなのですが、
そりゃあ使われている言葉が全部わかれば、
その物語の状況はウルトラ・クリアに理解できるんですよ。
あぁわたしはこの努力をずっと怠っていたんだわ。
なんとなくわかる、から、はっきりすっきりわかる、へ。
ボケた写真から、ビシッとピントのあった写真へ。
なるほど、ここは迂回してはいけない道だ、と思いました。
問題は、どのくらい比重をかけるか、ということでしょうか。
日常生活でも小説でも、状況でわかることは意外とたくさんあります。
状況でことばを判断できるように勘を養うことも、
言葉を学ぶ上では大事なことだと思うのです。
そういう意味で、辞書を使わない読書というのも意味があると思います。
それに、やっぱり集中して読めるので楽しいですし。
で、それと並行して、
わからない言葉は片っ端から調べる、という作業も必要なのです。
面倒で時間ばかりかかりますが、実りも大きいです。
はっきり意味がわかるようになった言葉は、
やがては自分でも使いこなせる可能性がでてくるからです。
辞書無し読書を楽しみながら、かつ語彙も増やして行く、
そんな上手い方法があったらいいのにと、つい欲深く考えてしまいます。
欲深いわたしは、はやく一番面白いところに跳びつきたくてたまりません。
だから、これまでずっと背伸びして勉強してきました。
その結果、見た目だけはなんとなく格好がついているのですが、
中味はと言うとスポンジみたいにスカスカですべてが中途半端で、
つまりは、あまり質のよくない状態にあるのです。
張りボテの人形に、きちんとアンコを詰めてやらないと。
難しいことにチャレンジしようという気持ちは、最近すっかり失せ、
今はひたすら足下をいかにしっかり固めるか、ということに関心が移っている、
なかなか、なかなか進歩しないフランス語学習者なのであります。
by poirier_AAA
| 2014-07-04 18:21
| 言葉を学ぶ
|
Comments(6)
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by
saheizi-inokori at 2014-07-04 21:35
意味だけ通じる英語教育に力を入れることが間違っているのはそういうことだと思います。
じっくり考える力を養うのには母国語しかないのではないかなあ。
じっくり考える力を養うのには母国語しかないのではないかなあ。
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Mtonosama at 2014-07-05 07:00
最近ドイツ語学校で、先生がいろいろ授業の運び方に工夫をこらしています。
《読む、聞く、見る》の三本柱が基本ですが、ついついおざなりになるのが
《読む》です。
そこで先生は読んだ後、その内容を短くまとめて発表するようにと方針を
転向しました。大急ぎで慌てふためきまとめるのですが、これが案外良い
ような気がします。読んでるだけだと、ついわかったような気になってるだ
けということがあるんですよね。
あ~あ、頑張らないとな・・・
《読む、聞く、見る》の三本柱が基本ですが、ついついおざなりになるのが
《読む》です。
そこで先生は読んだ後、その内容を短くまとめて発表するようにと方針を
転向しました。大急ぎで慌てふためきまとめるのですが、これが案外良い
ような気がします。読んでるだけだと、ついわかったような気になってるだ
けということがあるんですよね。
あ~あ、頑張らないとな・・・
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poirier_AAA at 2014-07-05 18:56
>saheiziさん、こんにちは。
日本は外国語に関してはかなり特殊な環境なのではないかと思っています。極度に閉鎖的なのです。ほとんどの人は外国語を必要としないままで生きられますし、外国人や外国語と接する機会ですらごく限られています。
そういう環境にあってそれでも教養として外国語を知っておいた方がいいから勉強するのと、生きるためにどうしても必要だからと外国語を習うのとでは、求めるところもやり方も大きく違って来るのではないでしょうか。
日本の英語教育がああなってしまうのは、社会環境から見て仕方がないことだろうなぁと思う部分があります。と同時に、だったら中途半端な英語より日本語教育に力を入れよ、と思うのですね。
日本は外国語に関してはかなり特殊な環境なのではないかと思っています。極度に閉鎖的なのです。ほとんどの人は外国語を必要としないままで生きられますし、外国人や外国語と接する機会ですらごく限られています。
そういう環境にあってそれでも教養として外国語を知っておいた方がいいから勉強するのと、生きるためにどうしても必要だからと外国語を習うのとでは、求めるところもやり方も大きく違って来るのではないでしょうか。
日本の英語教育がああなってしまうのは、社会環境から見て仕方がないことだろうなぁと思う部分があります。と同時に、だったら中途半端な英語より日本語教育に力を入れよ、と思うのですね。
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poirier_AAA at 2014-07-05 19:11
>mtonosamaさん、こんにちは。
あぁ、いい先生に習っていらっしゃるんですね。そういうお話を聞くと羨ましいなぁと思ってしまいます。
読んだ本の内容を要約するって、とてもいいみたいですね。米原万里さんも書いていました、ロシア語が上手くなったのは本を返しに行くだびに図書館の司書にどんな話だったか説明しないとならなかったからだ、と。
今日は息子Bと買い物に行って、店員さんと話している最中に横から動詞の活用の間違いを注意されました。
わたしも、あ〜あ、頑張らないとな、ですわ。
あぁ、いい先生に習っていらっしゃるんですね。そういうお話を聞くと羨ましいなぁと思ってしまいます。
読んだ本の内容を要約するって、とてもいいみたいですね。米原万里さんも書いていました、ロシア語が上手くなったのは本を返しに行くだびに図書館の司書にどんな話だったか説明しないとならなかったからだ、と。
今日は息子Bと買い物に行って、店員さんと話している最中に横から動詞の活用の間違いを注意されました。
わたしも、あ〜あ、頑張らないとな、ですわ。
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まじ
at 2014-07-09 18:32
x
梨の木さん、こんにちは。
難しいことはさて置き、土台をしっかりされたいというお気持ちよく分かります。
私も、ついつい、実力より難しい内容に手をつけてみたくなりがちですが、スポーツ同様、基本あってこそなんだなと思い、ラジオだけではなく、何度も聞ける教科書のCDをまずは聞き倒すようにしたりしています。
あと最近は、リズムに気をつけるようにしています。なんだか私は単語、単語で息継ぎをし、区切ってしまいがちなんですが、それは日本語の話し方であって、フランス語のテンポではなかったんですよね。
フランス語の場合は、話の内容をテンポがずれないようなところでこそ区切らないといけないんだ!私は日本語の話し方で、フランス語を話していたんだと、つい最近ようやく気づいたのです。
そして、フランス語モードで話す時は性格?を変えないといけなくはありませんか?
私は、フランス語を話す時は、なんかぼーっと出来ない感じがします。思考回路フル回転というか。オチまで考えてから、一気に話し切るという感じがしています。
難しいことはさて置き、土台をしっかりされたいというお気持ちよく分かります。
私も、ついつい、実力より難しい内容に手をつけてみたくなりがちですが、スポーツ同様、基本あってこそなんだなと思い、ラジオだけではなく、何度も聞ける教科書のCDをまずは聞き倒すようにしたりしています。
あと最近は、リズムに気をつけるようにしています。なんだか私は単語、単語で息継ぎをし、区切ってしまいがちなんですが、それは日本語の話し方であって、フランス語のテンポではなかったんですよね。
フランス語の場合は、話の内容をテンポがずれないようなところでこそ区切らないといけないんだ!私は日本語の話し方で、フランス語を話していたんだと、つい最近ようやく気づいたのです。
そして、フランス語モードで話す時は性格?を変えないといけなくはありませんか?
私は、フランス語を話す時は、なんかぼーっと出来ない感じがします。思考回路フル回転というか。オチまで考えてから、一気に話し切るという感じがしています。
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poirier_AAA at 2014-07-10 01:45
>まじさん、こんにちは。
そうなんです。少し先に行きたいと思うなら、やはり土台をしっかりしないことには駄目だろうと思いました。量をこなすのも大事でしょうが、国語の授業のように、1つの文章をとことん読み込む作業もとても大切なことなんでしょうね。
フレーズの区切りのリズムはとても大事だと思います。その区切りのタイミングは必ずや構文上の区切りでもあるので、これが上手くできるようになると、例えばディクテのときに先の予想がつくようになるというメリットがあります。わたしも言葉のまとまりを一息で言えるように意識しながら音読したりしています。
性格は、、、どうでしょう?でも、フランス語の方がストレートに言いたいことが口に出せるなぁと思うことはあります。フランス語で話す時は、確かに自分が何を言わんとしているのかを掴んでいないと話せませんよね。思考回路フル回転してますね。でも人の脳って日頃使う場所は鍛えられるそうですから、少しは脳の老化防止に役立っているかもしれません。そう思って頑張っています。
そうなんです。少し先に行きたいと思うなら、やはり土台をしっかりしないことには駄目だろうと思いました。量をこなすのも大事でしょうが、国語の授業のように、1つの文章をとことん読み込む作業もとても大切なことなんでしょうね。
フレーズの区切りのリズムはとても大事だと思います。その区切りのタイミングは必ずや構文上の区切りでもあるので、これが上手くできるようになると、例えばディクテのときに先の予想がつくようになるというメリットがあります。わたしも言葉のまとまりを一息で言えるように意識しながら音読したりしています。
性格は、、、どうでしょう?でも、フランス語の方がストレートに言いたいことが口に出せるなぁと思うことはあります。フランス語で話す時は、確かに自分が何を言わんとしているのかを掴んでいないと話せませんよね。思考回路フル回転してますね。でも人の脳って日頃使う場所は鍛えられるそうですから、少しは脳の老化防止に役立っているかもしれません。そう思って頑張っています。