2014年 06月 16日
初夏のハーブ |
今マルシェでお世話になっている八百屋さんは、
かれこれ1年以上通い続けていることもあってすっかり顔なじみ、
買い物に行くと、ほとんど必ずオマケを付けてくれる。
このお店の「オマケ」はだいたいハーブ1束だ。
年間を通してもっとも登場率の高いのがパセリ。
ほとんどの場合は葉っぱが平らなイタリアン・パセリだけれど、
ときどき日本でもお馴染みの縮れたパセリが出て来ることもある。
あとシブレット(西洋細ネギ)もよく出る。
逆に登場回数が低いのがバジルやコリアンダー。
これが貰えるとちょっと嬉しい。
先週のマルシェでは久々にコリアンダーを1束入れてくれた。
ざくざく切ったら爽やかな香りが立ちのぼり、
あんまり嬉しかったので一瞬手を留めて香りを吸い込んだ。
ライスサラダに入れて良し、
烏賊とトマトのパスタに刻み入れても良し。
コリアンダーって美味しいなぁとしみじみ思った。
おじさん、どうもありがとう。
ときを同じくして、
今度は知り合いのお宅から自家製のシソのお裾分けをいただいた。
シソは自宅で調達するもので買うものではない。
幼い頃に植え付けられたそんな意識がどこかに残っていて、
パリでも日本食材店やアジア食材店に行けば簡単に見つかるのだけれど、
今まで買って食べたことがなかったのである。
我が家のベランダは日当りが不十分で美味しくならないし。
そんなわけで、パリ生活8年目にして初のシソ。
おいしかった。
これも刻みながら久しぶりの香りを胸一杯に吸い込んで、
あまりの喜びに頭がどこかに飛んで行っちゃうんじゃなかろうかと思ったほど。
感動にうち震えるってこういうときに使うのだ。
あわててパックのお豆腐を買って来て、
シソの香りとともに冷や奴を食した。
「あっ、この香り。懐かしいなぁ、東京時代を思い出すね」
夫も大喜びであった。
キャベツの浅漬けに刻み入れたり、
そうめんの薬味に添えたり、
この週末はさながらシソ祭り。豪勢であることこの上なし。
春先の野菜のほろ苦さが「春の味」であるとしたら、
「夏の味」は太陽をいっぱいに浴びた葉や実の力強い香りだ。
真っ赤に熟れたトマトや、香りがほとばしるハーブ。
こうして季節をいただいていると、体に力が満ちて来るような気がする。
鮮烈な草の香りとともに、我が家にも夏が来た。
かれこれ1年以上通い続けていることもあってすっかり顔なじみ、
買い物に行くと、ほとんど必ずオマケを付けてくれる。
このお店の「オマケ」はだいたいハーブ1束だ。
年間を通してもっとも登場率の高いのがパセリ。
ほとんどの場合は葉っぱが平らなイタリアン・パセリだけれど、
ときどき日本でもお馴染みの縮れたパセリが出て来ることもある。
あとシブレット(西洋細ネギ)もよく出る。
逆に登場回数が低いのがバジルやコリアンダー。
これが貰えるとちょっと嬉しい。
先週のマルシェでは久々にコリアンダーを1束入れてくれた。
ざくざく切ったら爽やかな香りが立ちのぼり、
あんまり嬉しかったので一瞬手を留めて香りを吸い込んだ。
ライスサラダに入れて良し、
烏賊とトマトのパスタに刻み入れても良し。
コリアンダーって美味しいなぁとしみじみ思った。
おじさん、どうもありがとう。
ときを同じくして、
今度は知り合いのお宅から自家製のシソのお裾分けをいただいた。
シソは自宅で調達するもので買うものではない。
幼い頃に植え付けられたそんな意識がどこかに残っていて、
パリでも日本食材店やアジア食材店に行けば簡単に見つかるのだけれど、
今まで買って食べたことがなかったのである。
我が家のベランダは日当りが不十分で美味しくならないし。
そんなわけで、パリ生活8年目にして初のシソ。
おいしかった。
これも刻みながら久しぶりの香りを胸一杯に吸い込んで、
あまりの喜びに頭がどこかに飛んで行っちゃうんじゃなかろうかと思ったほど。
感動にうち震えるってこういうときに使うのだ。
あわててパックのお豆腐を買って来て、
シソの香りとともに冷や奴を食した。
「あっ、この香り。懐かしいなぁ、東京時代を思い出すね」
夫も大喜びであった。
キャベツの浅漬けに刻み入れたり、
そうめんの薬味に添えたり、
この週末はさながらシソ祭り。豪勢であることこの上なし。
春先の野菜のほろ苦さが「春の味」であるとしたら、
「夏の味」は太陽をいっぱいに浴びた葉や実の力強い香りだ。
真っ赤に熟れたトマトや、香りがほとばしるハーブ。
こうして季節をいただいていると、体に力が満ちて来るような気がする。
鮮烈な草の香りとともに、我が家にも夏が来た。
by poirier_AAA
| 2014-06-16 22:51
| 味わう
|
Comments(6)
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Mtonosama at 2014-06-17 09:52
コリアンダー。あるいはシャンツァイ、香菜、パクチー、コエンドロ。
たくさん呼び名がありますね。
私も大好きです。シャンツァイとパクチーの名前が馴染み深いのは
ベトナム料理でその味を覚えたからでしょうか。
もう大好きで大好きで鼻の穴に入れてずっと香りを味わいたいほどです。
フォーにたっぷりシャンツァイを入れて食べたい♪
フランスは遠いからもう一度ベトナム旅行をしてシャンツァイを浴びる程、食べたいです。
たくさん呼び名がありますね。
私も大好きです。シャンツァイとパクチーの名前が馴染み深いのは
ベトナム料理でその味を覚えたからでしょうか。
もう大好きで大好きで鼻の穴に入れてずっと香りを味わいたいほどです。
フォーにたっぷりシャンツァイを入れて食べたい♪
フランスは遠いからもう一度ベトナム旅行をしてシャンツァイを浴びる程、食べたいです。
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saheizi-inokori at 2014-06-17 13:46
大葉も紫色の紫蘇も、その実も欠かせないなあ。
小さなものに支えられて生きている、なんて言ったら大袈裟かもしれなけれど。
小さなものに支えられて生きている、なんて言ったら大袈裟かもしれなけれど。
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poirier_AAA at 2014-06-17 19:14
>mtonosamaさん、こんにちは。
香菜、美味しいですよね〜。わたしもベトナム料理とタイ料理で味を覚えました。癖になるんですよね、この香り。これがなくっちゃ始まらないって感じです。
「鼻の穴に入れて」というところを読んで、パセリを耳に突っ込んだローマ人のことを思い出しました。「アステリクス」という漫画シリーズに出て来るんですよ。すごく歌の下手な吟遊詩人がいて、この人の歌声を耳にするとみんなショックで動けなくなってしまうんです。だからそれを避けるために、とりあえず手近にあったパセリをぐぐっと耳の穴に突っ込んで耳栓にしたんです(笑)。その話を読んでからというもの、パセリを見ると子どもと一緒に笑ってしまうという。。。これからは香菜でとのさんと鼻の穴のことを思い出しそうですよ^^。
香菜、お庭で育てられないでしょうか?気温も日照も十分ある日本なら、元気な香菜がにょきにょき生えてきそうな気がします。そうしたら自宅で香菜祭りだ〜。
香菜、美味しいですよね〜。わたしもベトナム料理とタイ料理で味を覚えました。癖になるんですよね、この香り。これがなくっちゃ始まらないって感じです。
「鼻の穴に入れて」というところを読んで、パセリを耳に突っ込んだローマ人のことを思い出しました。「アステリクス」という漫画シリーズに出て来るんですよ。すごく歌の下手な吟遊詩人がいて、この人の歌声を耳にするとみんなショックで動けなくなってしまうんです。だからそれを避けるために、とりあえず手近にあったパセリをぐぐっと耳の穴に突っ込んで耳栓にしたんです(笑)。その話を読んでからというもの、パセリを見ると子どもと一緒に笑ってしまうという。。。これからは香菜でとのさんと鼻の穴のことを思い出しそうですよ^^。
香菜、お庭で育てられないでしょうか?気温も日照も十分ある日本なら、元気な香菜がにょきにょき生えてきそうな気がします。そうしたら自宅で香菜祭りだ〜。
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poirier_AAA at 2014-06-17 19:23
>saheiziさん、こんにちは。
こういう小さいものが心を支えてくれるんだと思います。
大葉や梅、漬け物や草餅なんかはまさに実家の味、思い出の味、もっというと「神聖な味」なので、そこらへんで変なものを買って誤摩化すのでは我慢できないのです。だから、ないなら我慢するほうがまし、と思っていて。
久しぶりに懐かしい香りをかいで、里心が刺激されてしまいました。
こういう小さいものが心を支えてくれるんだと思います。
大葉や梅、漬け物や草餅なんかはまさに実家の味、思い出の味、もっというと「神聖な味」なので、そこらへんで変なものを買って誤摩化すのでは我慢できないのです。だから、ないなら我慢するほうがまし、と思っていて。
久しぶりに懐かしい香りをかいで、里心が刺激されてしまいました。
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yumiyane at 2014-07-09 09:13
香りについては、今はもう語れないさみしい私ですが、思い出の中では色々な匂いが生きています。
ベランダにこの一年で、東京から持ってきた植物が凄く育ってます。紫蘇もご近所に配るくらい。やはり空気がいいのかな。
紫蘇をかけて食べる冷奴の、懐かしいご主人との東京時代があったとは、知らなかった!
ベランダにこの一年で、東京から持ってきた植物が凄く育ってます。紫蘇もご近所に配るくらい。やはり空気がいいのかな。
紫蘇をかけて食べる冷奴の、懐かしいご主人との東京時代があったとは、知らなかった!
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poirier_AAA at 2014-07-10 01:10
>yumiyaneさん、こんにちは。
わたしも、子どものころの記憶の多くが匂いや音や色と結びついています。大人になってからの記憶って、会話の断片や一緒に行った場所なんかがカギになっていることが多いので、子どものころは五感をフルに働かせていたんだなぁと思いますね。
yumiyaneさんの植物、元気に育っているなぁと思いながら拝見していました。やっぱり空気もいいんでしょうねぇ。で、植物が元気に育つ場所なら人間にとってもさぞかし気持ちがいいだろうなぁと、想像しています。紫蘇、おいしいですよねえ。お近くだったらお裾分けをいただくのに立候補したいくらいです(笑)
そういう東京時代があったんです〜。2人で紫蘇やきゃべつ、蓮根にごぼうに大根にカボチャにと、とにかく山のように野菜を食べていました。懐かしい野菜がたくさんあるんですよ。
わたしも、子どものころの記憶の多くが匂いや音や色と結びついています。大人になってからの記憶って、会話の断片や一緒に行った場所なんかがカギになっていることが多いので、子どものころは五感をフルに働かせていたんだなぁと思いますね。
yumiyaneさんの植物、元気に育っているなぁと思いながら拝見していました。やっぱり空気もいいんでしょうねぇ。で、植物が元気に育つ場所なら人間にとってもさぞかし気持ちがいいだろうなぁと、想像しています。紫蘇、おいしいですよねえ。お近くだったらお裾分けをいただくのに立候補したいくらいです(笑)
そういう東京時代があったんです〜。2人で紫蘇やきゃべつ、蓮根にごぼうに大根にカボチャにと、とにかく山のように野菜を食べていました。懐かしい野菜がたくさんあるんですよ。