2011年 11月 02日
テレビでコンサート。 |
昨夜のテレビでショパンのピアノ・コンチェルト No.1を視聴。
指揮:Myung-Whun Chung
演奏:Orchestre Philharmonique de Radio France
独奏:Sergio Tiempo
せっせと針を動かしながら、耳だけで聴いていた。
ショパンは久しぶりだ。
久しぶりに聴くと、ものすごく情熱的だと思う。
甘いと評する人もいるけれど、そして確かに甘美でもあるのだけれど、
それより何より、灼けつくように訴えかけてくるモノがある。
この甘さは、いってみれば苦い甘さだ。
青春時代の甘酸っぱい、幼い恋の甘さじゃない。
どんなに思っても、絶対に手が届かないとわかっているものを恋う、
そんな痛みを伴う甘さ。
失われた時間、去って行く時間、遠い故郷。
このピアニスト、わたしは初めて見た。
若くて、結構熱を込めて弾いていたと思うけれど、
わたしには、なんとなく物足りなかった。
詰めが甘い、ような気がした。
ショパンは甘美だと言っても、演奏が甘いのはイヤなのだ。
演奏は職人的にきっちりして欲しい。
楽譜に書かれた音が一音たりとも無駄にされていないのがいい。
こぼれるように連なる音のひとつひとつも、きちんと存在して欲しい。
どの音も、きっちりと考えた上での打鍵であって欲しい。
雰囲気重視で演奏されたショパンには、
身を切るような切なさがない。
そういう甘さはご免だ。
ショパンのコンチェルトの後は、休憩をはさんでベートーヴェンの交響曲第5番。
こういうプログラムもあるのかぁ。
こちらもひさしぶりの「運命」。
今こうして聴いてみると、ベートーヴェンの音楽はあの時代にあっては物凄く画期的なことだったに違いないという気がする。だって、本当に新しいのだもの。
そして今聴いても新鮮で面白いところがすごいなぁと思う。
アンコールはビゼーの「アルルの女」から「ファランドール」。
指揮者はオーケストラの後ろに座って、
暇そうに、面白そうに演奏者たちを眺めていた。
見事に終わって、会場は大喝采。
こういう雰囲気の演奏会って楽しくて大好きだ。
指揮:Myung-Whun Chung
演奏:Orchestre Philharmonique de Radio France
独奏:Sergio Tiempo
せっせと針を動かしながら、耳だけで聴いていた。
ショパンは久しぶりだ。
久しぶりに聴くと、ものすごく情熱的だと思う。
甘いと評する人もいるけれど、そして確かに甘美でもあるのだけれど、
それより何より、灼けつくように訴えかけてくるモノがある。
この甘さは、いってみれば苦い甘さだ。
青春時代の甘酸っぱい、幼い恋の甘さじゃない。
どんなに思っても、絶対に手が届かないとわかっているものを恋う、
そんな痛みを伴う甘さ。
失われた時間、去って行く時間、遠い故郷。
このピアニスト、わたしは初めて見た。
若くて、結構熱を込めて弾いていたと思うけれど、
わたしには、なんとなく物足りなかった。
詰めが甘い、ような気がした。
ショパンは甘美だと言っても、演奏が甘いのはイヤなのだ。
演奏は職人的にきっちりして欲しい。
楽譜に書かれた音が一音たりとも無駄にされていないのがいい。
こぼれるように連なる音のひとつひとつも、きちんと存在して欲しい。
どの音も、きっちりと考えた上での打鍵であって欲しい。
雰囲気重視で演奏されたショパンには、
身を切るような切なさがない。
そういう甘さはご免だ。
ショパンのコンチェルトの後は、休憩をはさんでベートーヴェンの交響曲第5番。
こういうプログラムもあるのかぁ。
こちらもひさしぶりの「運命」。
今こうして聴いてみると、ベートーヴェンの音楽はあの時代にあっては物凄く画期的なことだったに違いないという気がする。だって、本当に新しいのだもの。
そして今聴いても新鮮で面白いところがすごいなぁと思う。
アンコールはビゼーの「アルルの女」から「ファランドール」。
指揮者はオーケストラの後ろに座って、
暇そうに、面白そうに演奏者たちを眺めていた。
見事に終わって、会場は大喝采。
こういう雰囲気の演奏会って楽しくて大好きだ。
by poirier_AAA
| 2011-11-02 03:08
| 聴く
|
Comments(4)
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saheizi-inokori at 2011-11-02 21:37
大学時代、明日は試験と言う夜に呑みすぎて寮の近くの喫茶店で酔いをさまそうとコーヒーをガブガブ呑んだ時に繰り返し聴いたレコードがショパンだった。
でも成績は優だったんですよ^^。
下駄はいて試験場に行って一回も授業に出なかったから、教授の顔を初めて見て、一番最初に書きあげて退場したのです。
ショパンは栄光の思い出でもあります。
でも成績は優だったんですよ^^。
下駄はいて試験場に行って一回も授業に出なかったから、教授の顔を初めて見て、一番最初に書きあげて退場したのです。
ショパンは栄光の思い出でもあります。
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poirier_AAA at 2011-11-02 21:49
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ayusha
at 2011-11-03 02:02
x
昔失恋した時に(今思えば大した男じゃなかった)ショパンを弾きまくっていました。甘いショパンがなんか未練、未練で演歌っぽくなるの分かります!みんなそれぞれの思い出がありそうですね。
ラマン(フランス?ベトナム映画)で流れてたショパンのワルツも好きです。
↑図書館に日本映画があるのですか?いいなあ!
ラマン(フランス?ベトナム映画)で流れてたショパンのワルツも好きです。
↑図書館に日本映画があるのですか?いいなあ!
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poirier_AAA at 2011-11-03 19:15
>ayushaさん、こんにちは。
そうそう、ショパンは一歩間違うとド演歌ですね。
わたしはピアノが弾けないので、弾けるayushaさんが羨ましい。演歌になってもいい!ショパンを自分で弾いてみたいなぁ。
フランスでは日本映画の評価が高いようで、こういう古い映画が結構入っています。これから日本映画発見!なのです。
そうそう、ショパンは一歩間違うとド演歌ですね。
わたしはピアノが弾けないので、弾けるayushaさんが羨ましい。演歌になってもいい!ショパンを自分で弾いてみたいなぁ。
フランスでは日本映画の評価が高いようで、こういう古い映画が結構入っています。これから日本映画発見!なのです。