2011年 08月 13日
ヴァカンスの宿題 |
今回のポルトガル・ヴァカンスは、これまでとはちょっと感じが違うのです。
食べて、話して、日に灼けて、観光して、だらだらして‥という繰り返しであることには変わりないのですが、このところ歴史に興味が出て来てヨーロッパ史を齧り始めたので、見るもの聞くものが面白くてたまりません。古い建物を見ても、これまでとは見方が変わったような気がします。古いものを見るのが楽しくて楽しくてたまらないのです。
どんな建物にも、それが建てられた理由があります。現代まで残って観光名所になっているようなものは特に、なんらかの権力の象徴であったことが多いと思います。美しいロマンスがあったとか風光明媚な土地だからなどといった情緒的な理由は(日本人はそういうのが好きですけれどね)それなりの条件が整わない限りはほとんど有り得ないんじゃないかとすら思うのです。権力を持つものがいて、お金が動いて、何か欲しいものがあって、そうして人間は土地を争って来たし、自分の力を誇示するために大きな建物を建てたんでしょう。では、わたしがいま目にしているこの建物は、一体どんな力が働いて出来たものなんだろう。人は何を争ったのだろう。どんな経緯を経てその後はどうなったんだろう。それが何に結びついたんだろう、そう考え始めると、ありきたりの説明では満足できない好奇心がむずむずと騒ぎ始めるのです。
今年はトマール、レイリア、アルコバッサの歴史的建物(トマールとアルコバッサは確か世界遺産です)を見て回ることができました。また、ポルトガルの独裁者として知られるサラザールについて、知人から個人的な意見も聞くことができました。そういうことが本当に面白かった。すぐにでも記事にして書きたい!と思いましたが、簡単にひょいと文章にすることもできないようなことばかりです。
写真もたくさん撮ったことですし、パリに帰ってからじっくりと調べて頭の中を整理してからアウトプットしようと思っています。すっかりポルトガルに馴染んでしまったので、パリに家があることなんて夢じゃあないのという感じ。でも、こんな大量の宿題を抱えているのだし、パリで腰を落ち着けて考える時間を持つのも悪くありません。のんびりしたおかげで力が漲って感じられるヴァカンスの終わりです。 レイリアのお城の城壁を歩いている時に見つけたイチジク。このイチジクは緑色のまま熟す種類なのです。一番大きな実なんかは“食べ頃間近”と見ました。管理している人たちの誰かがちゃんと気づいて食べていますように。
食べて、話して、日に灼けて、観光して、だらだらして‥という繰り返しであることには変わりないのですが、このところ歴史に興味が出て来てヨーロッパ史を齧り始めたので、見るもの聞くものが面白くてたまりません。古い建物を見ても、これまでとは見方が変わったような気がします。古いものを見るのが楽しくて楽しくてたまらないのです。
どんな建物にも、それが建てられた理由があります。現代まで残って観光名所になっているようなものは特に、なんらかの権力の象徴であったことが多いと思います。美しいロマンスがあったとか風光明媚な土地だからなどといった情緒的な理由は(日本人はそういうのが好きですけれどね)それなりの条件が整わない限りはほとんど有り得ないんじゃないかとすら思うのです。権力を持つものがいて、お金が動いて、何か欲しいものがあって、そうして人間は土地を争って来たし、自分の力を誇示するために大きな建物を建てたんでしょう。では、わたしがいま目にしているこの建物は、一体どんな力が働いて出来たものなんだろう。人は何を争ったのだろう。どんな経緯を経てその後はどうなったんだろう。それが何に結びついたんだろう、そう考え始めると、ありきたりの説明では満足できない好奇心がむずむずと騒ぎ始めるのです。
今年はトマール、レイリア、アルコバッサの歴史的建物(トマールとアルコバッサは確か世界遺産です)を見て回ることができました。また、ポルトガルの独裁者として知られるサラザールについて、知人から個人的な意見も聞くことができました。そういうことが本当に面白かった。すぐにでも記事にして書きたい!と思いましたが、簡単にひょいと文章にすることもできないようなことばかりです。
写真もたくさん撮ったことですし、パリに帰ってからじっくりと調べて頭の中を整理してからアウトプットしようと思っています。すっかりポルトガルに馴染んでしまったので、パリに家があることなんて夢じゃあないのという感じ。でも、こんな大量の宿題を抱えているのだし、パリで腰を落ち着けて考える時間を持つのも悪くありません。のんびりしたおかげで力が漲って感じられるヴァカンスの終わりです。
by poirier_AAA
| 2011-08-13 10:44
| ポルトガル
|
Comments(2)
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by
saheizi-inokori at 2011-08-13 12:45
芸術としてみる建築物が権力によって造られていることを考えると、物語が生まれますね。
建築ほど権力の庇護を必要とする芸術もないでしょう。
建築ほど権力の庇護を必要とする芸術もないでしょう。
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by
poirier_AAA at 2011-08-13 17:54
>saheiziさん、こんにちは。
「建築ほど権力の庇護を必要とする芸術もない」ともいえますし、権力が建築を必要としている(どど〜んと大きいものを建てないではいられないのが権力者ですから)とも言えますよね。
今日13日は祖母の命日なのです。saheiziさんのブログを読みながら、わたしも祖母のことをあれこれと思い出していました。今頃はもうお迎えも済んで、家に落ち着いた頃でしょう。
「建築ほど権力の庇護を必要とする芸術もない」ともいえますし、権力が建築を必要としている(どど〜んと大きいものを建てないではいられないのが権力者ですから)とも言えますよね。
今日13日は祖母の命日なのです。saheiziさんのブログを読みながら、わたしも祖母のことをあれこれと思い出していました。今頃はもうお迎えも済んで、家に落ち着いた頃でしょう。