2011年 06月 18日
生演奏を聴く |
息子たちの幼稚園の保護者に、プロの演奏家が少なくとも2人いることがわかりました。1人はヴァイオリン弾きで、もう1人はヴィオラ弾き。どちらも園児のお母さんです。
わかりましたと書いたのは、幼稚園のお祭りの時に、この2人が生演奏を披露してくれたからです。
街中やメトロで楽器を演奏する人を見かけることも多いこちらなので、久しぶりの生演奏だわ〜というのは正しくないんです。でも、実際に感じたのは「うわ〜、こういう演奏を聴くのって本当に久しぶり!」ということでした。
お二人ともすごく上手かったのです。アマチュアで上手い人もたくさんいるけれど、この2人はそういう域ではありませんでした。完全にプロです。プロってやっぱり上手さが違うんですよねぇ。
特に感心したのはヴィオラ奏者でした。ヴァイオリンも上手いのだけれど、ヴィオラの上手さのおかげで良さが一層際立っているような印象を受けました。どう説明したらいいのか、、、土台の確かさが違うぜ、とでも言いましょうか。ケーキのスポンジが美味しいと、クリームもフルーツも引き立つではありませんか。そんな感じです。
小さな子どもたちが、手を伸ばせば触れる距離でこんな音楽を聞かせてもらえるんですから、とても恵まれているよなぁと思わないではいられませんでした。しかもお祭りのお愉しみの1つでしかありませんからね。ゲームに参加してボンボンを貰う方に惹かれて、演奏には振り向きもしない子もたくさんいるのです。そこでプロが惜しげなく弾いてくれているんですから、本当に贅沢なのです。
わたしはたまたまヴィオラ演奏者側の斜め横から聴いていました。ヴィオラ奏者の左半身と楽器の裏側しか見えない場所です。で、すごく驚いたのは、楽器の裏側から凄い響きが伝わってくることでした。楽器の音って、ほとんど表板のf字孔から出ているような気がしていたんですが、そうじゃないんです。考えてみれば当たり前のことなんですが、楽器全体が共鳴しているんです。これだけの響きが裏側からも聞こえて来たってことは、正面でも凄い音が鳴っていただろうと思います。
楽器がびりびりと振動して音が伝わってくる感覚を、懐かしく思い出しました。アマチュア・オーケストラにいて何が楽しかったって、舞台で演奏する時です。コントラバスやチェロのエンドピンを伝った響きが舞台の床板を震わせ、それが足下から体に伝わってくるのです。自分も楽器を鳴らしているわけだから、そちらからの振動も感じます。広いホール全体の反響もあります。だから、舞台でオーケストラ全体が鳴っている時って、自分が音の中に放り出されたような、体の中を振動が通り抜けて行くような何とも言えない感覚を味わえるのです。あれは本当に気持ちがよかった。
また楽器が家に欲しい欲がむくむくとわいてきちゃうなぁ。
それにしてもこの幼稚園、一学年は最大60人ですから3学年でもせいぜい180人。その父母が360人いるわけですけれど、その中にプロの弦楽器奏者が2人いるって結構な確率ではないかと思ってしまったのでした。また何かの機会に演奏を聴かせてもらえたら嬉しいなぁ。
ヴァイオリンとヴィオラの生演奏で心震えてしまったので・・・久しぶりにモーツアルトの協奏交響曲を聴きたくなりました。
わかりましたと書いたのは、幼稚園のお祭りの時に、この2人が生演奏を披露してくれたからです。
街中やメトロで楽器を演奏する人を見かけることも多いこちらなので、久しぶりの生演奏だわ〜というのは正しくないんです。でも、実際に感じたのは「うわ〜、こういう演奏を聴くのって本当に久しぶり!」ということでした。
お二人ともすごく上手かったのです。アマチュアで上手い人もたくさんいるけれど、この2人はそういう域ではありませんでした。完全にプロです。プロってやっぱり上手さが違うんですよねぇ。
特に感心したのはヴィオラ奏者でした。ヴァイオリンも上手いのだけれど、ヴィオラの上手さのおかげで良さが一層際立っているような印象を受けました。どう説明したらいいのか、、、土台の確かさが違うぜ、とでも言いましょうか。ケーキのスポンジが美味しいと、クリームもフルーツも引き立つではありませんか。そんな感じです。
小さな子どもたちが、手を伸ばせば触れる距離でこんな音楽を聞かせてもらえるんですから、とても恵まれているよなぁと思わないではいられませんでした。しかもお祭りのお愉しみの1つでしかありませんからね。ゲームに参加してボンボンを貰う方に惹かれて、演奏には振り向きもしない子もたくさんいるのです。そこでプロが惜しげなく弾いてくれているんですから、本当に贅沢なのです。
わたしはたまたまヴィオラ演奏者側の斜め横から聴いていました。ヴィオラ奏者の左半身と楽器の裏側しか見えない場所です。で、すごく驚いたのは、楽器の裏側から凄い響きが伝わってくることでした。楽器の音って、ほとんど表板のf字孔から出ているような気がしていたんですが、そうじゃないんです。考えてみれば当たり前のことなんですが、楽器全体が共鳴しているんです。これだけの響きが裏側からも聞こえて来たってことは、正面でも凄い音が鳴っていただろうと思います。
楽器がびりびりと振動して音が伝わってくる感覚を、懐かしく思い出しました。アマチュア・オーケストラにいて何が楽しかったって、舞台で演奏する時です。コントラバスやチェロのエンドピンを伝った響きが舞台の床板を震わせ、それが足下から体に伝わってくるのです。自分も楽器を鳴らしているわけだから、そちらからの振動も感じます。広いホール全体の反響もあります。だから、舞台でオーケストラ全体が鳴っている時って、自分が音の中に放り出されたような、体の中を振動が通り抜けて行くような何とも言えない感覚を味わえるのです。あれは本当に気持ちがよかった。
また楽器が家に欲しい欲がむくむくとわいてきちゃうなぁ。
それにしてもこの幼稚園、一学年は最大60人ですから3学年でもせいぜい180人。その父母が360人いるわけですけれど、その中にプロの弦楽器奏者が2人いるって結構な確率ではないかと思ってしまったのでした。また何かの機会に演奏を聴かせてもらえたら嬉しいなぁ。
ヴァイオリンとヴィオラの生演奏で心震えてしまったので・・・久しぶりにモーツアルトの協奏交響曲を聴きたくなりました。
by poirier_AAA
| 2011-06-18 23:54
| 聴く
|
Comments(4)
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kanafr at 2011-06-19 01:15
素敵な幼稚園ですね。
まだお友達の事が気になって、そんな素敵な時間を与えてくれた事に気づかないお子さんもいるかもしれませんが、きっと心の中で残っていますし、ちゃんと聴いていたお子さん達にとっては最高の時間になったんじゃないでしょうか?
№2もまだ歩行器を使用し始めた頃、いつもBGM代わりに童謡をかけていたんですが、家事に疲れてひと休みしようと、たまたまつけたTVでオペラをやっていたのみていたら、童謡には何の関心も示さなかったのに、傍にきて一生懸命口を開けてオペラ歌手の真似をしていたことがありました。やっぱりクラシックとかオペラって、人の心を動かす物があるんだなあって思いました。その後、高校生になった時ストレスがたまるとオペラに聴き入っていた№2の事ふと思い出しました。
↓の件、多分梨の木さんならそういう解決方法見つけていらっしゃるだろうと思いつつ、ちょっと余計なこと書いてしまいました。
お節介な事してごめんなさいね。
まだお友達の事が気になって、そんな素敵な時間を与えてくれた事に気づかないお子さんもいるかもしれませんが、きっと心の中で残っていますし、ちゃんと聴いていたお子さん達にとっては最高の時間になったんじゃないでしょうか?
№2もまだ歩行器を使用し始めた頃、いつもBGM代わりに童謡をかけていたんですが、家事に疲れてひと休みしようと、たまたまつけたTVでオペラをやっていたのみていたら、童謡には何の関心も示さなかったのに、傍にきて一生懸命口を開けてオペラ歌手の真似をしていたことがありました。やっぱりクラシックとかオペラって、人の心を動かす物があるんだなあって思いました。その後、高校生になった時ストレスがたまるとオペラに聴き入っていた№2の事ふと思い出しました。
↓の件、多分梨の木さんならそういう解決方法見つけていらっしゃるだろうと思いつつ、ちょっと余計なこと書いてしまいました。
お節介な事してごめんなさいね。
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saheizi-inokori at 2011-06-19 09:40
一緒に聴いているような気になりました。
素晴らしい環境の幼稚園ですね。
素晴らしい環境の幼稚園ですね。
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poirier_AAA at 2011-06-20 07:09
>kanafrさん、こんばんは。
子どもって、大人の真剣さとか集中度に反応するみたいですね。自分の知らなかった世界を見つけると、他を一切忘れてのめり込めるんですよね。そういう時期だからこそ、美術でも音楽でも舞踏でも競技でも、本物を見せることに意味があるんだと思います。
↓の件では、はっきり書いていただいて助かりました。いまひとつこちらの人々の考え方が読めなかったのです。この程度で普通なのか、それでも許容範囲内なのか、自分が日本の常識を引きずり過ぎているのか、習慣が違う社会なので迷っていました。おかげさまで少し冷静に考えられるようになりました。お節介なんてとんでもない、とても有難く拝見しました。
子どもって、大人の真剣さとか集中度に反応するみたいですね。自分の知らなかった世界を見つけると、他を一切忘れてのめり込めるんですよね。そういう時期だからこそ、美術でも音楽でも舞踏でも競技でも、本物を見せることに意味があるんだと思います。
↓の件では、はっきり書いていただいて助かりました。いまひとつこちらの人々の考え方が読めなかったのです。この程度で普通なのか、それでも許容範囲内なのか、自分が日本の常識を引きずり過ぎているのか、習慣が違う社会なので迷っていました。おかげさまで少し冷静に考えられるようになりました。お節介なんてとんでもない、とても有難く拝見しました。
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poirier_AAA at 2011-06-20 07:17
>saheiziさん、こんばんは。
生演奏の良さって、落語を寄席に聞きに行くのと同じかもしれません。なまもの、だから面白いんですよね。
ごく普通の公立幼稚園なんですが、親の協力でこういう機会をさらりと設けてしまう自然さが凄いなぁと思います。親もお相伴にあずかれて嬉しいです。
生演奏の良さって、落語を寄席に聞きに行くのと同じかもしれません。なまもの、だから面白いんですよね。
ごく普通の公立幼稚園なんですが、親の協力でこういう機会をさらりと設けてしまう自然さが凄いなぁと思います。親もお相伴にあずかれて嬉しいです。