2010年 12月 30日
演奏は聴くもので見るものじゃない、かな? |
クラシック・アーカイヴとタイトルのついた番組で、カラヤン指揮の幻想交響曲を放送していました。1970年(71年?)のパリ管弦楽団との演奏でした。
カラヤンで幻想を聴くのは、わたしは多分初めてです。
曲自体が久しぶりだったせいもあって、かなり集中して聴きました。
あまり聴いたことのないタイプの幻想かなという気はしましたが、でも面白かった。
しかし、耳は喜んでいるのに目はちっとも喜べません。
いや、喜んでいないわけじゃないんだけど、しかし物足りない。
欲求不満がドンドン高まって、思わずカラヤンのアップに向ってみかんを投げつけたくなりました。
この感じ、オケ関係者ならわかってもらえるでしょうか?
オーケストラの演奏映像を見るときって、どこをご覧になりますか?
カラヤンの映像って、どうしてこんなに“作られて”いるんでしょう?
お約束の指揮者の左側からのショット。
弦楽器奏者の指。
管楽器奏者の指。
金管楽器が一直線に並んだ絵。
ギャウロフとコッソットが見たいばかりに買ったヴェルディのレクイエムのDVDだって、明らかに別に撮ってくっつけたと思われる口パク映像が使われているんです。どうしてこうなっちゃうの?
金管楽器の朝顔部分が指紋ひとつなく磨かれているとか
フルート奏者の爪の形がどうだとか
コル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く奏法)していないじゃないとか
マエストロの左からのプロフィールが如何に見栄えがいいかとか
そんなことはどうでもいいんですっ!(そう言い切ってしまうのも無理があるか)
お願いだから、加工しない演奏者の姿を写してちょうだいっ。
楽器の演奏って、スポーツみたいなものだと思うんですよ。
呼吸があって身体が反応しているんです。
身体のほんのわずかな動きが、ちゃんと音楽の一部なんです。
楽器の一部分(例えばトランペットの開口部分)だけを見せているのって、例えばスキー競技の中継で、滑降する選手の靴だけ写しているようなものだと思うんです。全然面白くないんですよ。
カラヤンの演奏には、聴くべきところがたくさんある。
今回の映像だって、絵画的視覚的に見たら抜群に美しかった。
第5楽章の鐘の音なんて、それはヨーロッパらしい良い音でうっとりした。
これで映像さえ下手に凝っていなかったら、すごくよかったのにねぇ。
腹が立つと言うか、惜しまれると言うか、なんだか後味の悪いものを食べてしまったような、さんざん飲んでいるはずなのに何故か〆にラーメンを欲さずにはいられないような、どうにも収まらない気持ちに取り憑かれております。
カラヤンで幻想を聴くのは、わたしは多分初めてです。
曲自体が久しぶりだったせいもあって、かなり集中して聴きました。
あまり聴いたことのないタイプの幻想かなという気はしましたが、でも面白かった。
しかし、耳は喜んでいるのに目はちっとも喜べません。
いや、喜んでいないわけじゃないんだけど、しかし物足りない。
欲求不満がドンドン高まって、思わずカラヤンのアップに向ってみかんを投げつけたくなりました。
この感じ、オケ関係者ならわかってもらえるでしょうか?
オーケストラの演奏映像を見るときって、どこをご覧になりますか?
カラヤンの映像って、どうしてこんなに“作られて”いるんでしょう?
お約束の指揮者の左側からのショット。
弦楽器奏者の指。
管楽器奏者の指。
金管楽器が一直線に並んだ絵。
ギャウロフとコッソットが見たいばかりに買ったヴェルディのレクイエムのDVDだって、明らかに別に撮ってくっつけたと思われる口パク映像が使われているんです。どうしてこうなっちゃうの?
金管楽器の朝顔部分が指紋ひとつなく磨かれているとか
フルート奏者の爪の形がどうだとか
コル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く奏法)していないじゃないとか
マエストロの左からのプロフィールが如何に見栄えがいいかとか
そんなことはどうでもいいんですっ!(そう言い切ってしまうのも無理があるか)
お願いだから、加工しない演奏者の姿を写してちょうだいっ。
楽器の演奏って、スポーツみたいなものだと思うんですよ。
呼吸があって身体が反応しているんです。
身体のほんのわずかな動きが、ちゃんと音楽の一部なんです。
楽器の一部分(例えばトランペットの開口部分)だけを見せているのって、例えばスキー競技の中継で、滑降する選手の靴だけ写しているようなものだと思うんです。全然面白くないんですよ。
カラヤンの演奏には、聴くべきところがたくさんある。
今回の映像だって、絵画的視覚的に見たら抜群に美しかった。
第5楽章の鐘の音なんて、それはヨーロッパらしい良い音でうっとりした。
これで映像さえ下手に凝っていなかったら、すごくよかったのにねぇ。
腹が立つと言うか、惜しまれると言うか、なんだか後味の悪いものを食べてしまったような、さんざん飲んでいるはずなのに何故か〆にラーメンを欲さずにはいられないような、どうにも収まらない気持ちに取り憑かれております。
by poirier_AAA
| 2010-12-30 09:55
| 聴く
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