2010年 07月 19日
日曜の午後のヴェルサイユ |
日本は暑い日が続いているようですが、皆様お変わりありませんか?
暑さも強すぎる冷房も大変ですよね。どうか体調をくずされませんように。
パリは少し前のうだるような暑さを脱し、このところ過ごしやすいお天気が続いています。最高気温も30℃に満たないし、湿気はないし、何より朝晩の気温が低い(15℃以下)ので、夜も掛け布団の下に潜り込んでぬくぬくと眠れます。暑くて寝苦しくて睡眠不足だった分を体が取り返したがっているようで、よく寝た翌朝もまだまだ眠れるぞと感じる毎日です。
昨日はお天気もよかったのでヴェルサイユに出かけてきました。
思い立って出かけたのが午後4時半過ぎで、ちょっと遅かったかなぁと心配しましたが、着いてみたら杞憂だったとわかりました。まだまだ太陽は強く、けれど傾き始めているので陰も大きく、暑いと感じたら木陰で涼むことが出来ます。こどもたちは思う存分走り回れるし、大人は心地良い日陰でのんびりしていられるし、緑は多いし、本当に気持ちのいい午後でした。
ところで、ちょうど最近フランス革命のことをあれこれ調べたところだったので、ヴェルサイユ宮殿に行ってもなんだか複雑な気がしました。ヴェルサイユ宮殿の正面には、堂々たる騎乗姿のルイ14世の像がどーんと据えられています。こういうのを目にすると、フランスは王政を否定したんじゃなかったっけ?と皮肉を言いたくなってしまうのです。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、体制が変わると前体制のシンボルともいえる彫像の類いが撤去されたりするものです。ヴェルサイユ宮殿だって、にっくき王政のシンボルのはず。ここに集った一握りの特権階級の浪費に泣き、そして立ち上がったのがフランスの庶民だったのでは?それなのに、その王政の象徴を保存したんですね。ゆくゆくはフランスの重要な観光資源になるという先見の明があったからでしょうか?
ルイ14世の騎乗像を眺めていると、ギロチンの露となったルイ16世は、ご先祖様の負の遺産を全部まとめて一身に負わされた気の毒な犠牲者という気がしてなりません。太陽王という輝かしい名前を与えられ革命後も名誉を保っている14世は、たまたま即位の時期が良かったこともあって十分に特権階級の旨味を味わい尽くして死に、ルイ15世だって艶福家冥利につきるような生活を送りつつ戦争によって財政を更に悪化させて世を去り、そこに白羽の矢を立てられたのが16世です。14世、15世と続いて来た財政難のツケを16世が払えなかったからと言って、彼だけがこんなに屈辱的な扱いを受ける理由はないような気がするんです。もっと穏やかな時代に即位していたら良き王と呼ばれていたかもしれなかったのに、つくづく運命は残酷です。
ともあれ、ヴェルサイユ宮殿の庭は本当に広いのです。気候の良い時なら、ピクニックに散策、自転車やボートに乗ったり、走ったり、あるいは寝そべって読書するのも良し、水着になって肌を灼くのも良し、本当に1日中楽しめます。日本からパリに遊びに来る人も、機会があったら是非この楽しみを経験してみて欲しいと思います。
そろそろ夕ご飯のことを考えなきゃねと親の理性が働いて、後ろ髪をひかれるように庭を後にしたのが夕方の7時半過ぎです。まだまだ普通に明るく、太陽の光も和らいで、これがまたいい時間なのです。近所に住んでいたら(といってもパリだって車で30分かかりませんけれど)、夕ご飯の後の散歩なんかも出来ちゃうのになぁと欲深く思ったことでした。
暑さも強すぎる冷房も大変ですよね。どうか体調をくずされませんように。
パリは少し前のうだるような暑さを脱し、このところ過ごしやすいお天気が続いています。最高気温も30℃に満たないし、湿気はないし、何より朝晩の気温が低い(15℃以下)ので、夜も掛け布団の下に潜り込んでぬくぬくと眠れます。暑くて寝苦しくて睡眠不足だった分を体が取り返したがっているようで、よく寝た翌朝もまだまだ眠れるぞと感じる毎日です。
昨日はお天気もよかったのでヴェルサイユに出かけてきました。
思い立って出かけたのが午後4時半過ぎで、ちょっと遅かったかなぁと心配しましたが、着いてみたら杞憂だったとわかりました。まだまだ太陽は強く、けれど傾き始めているので陰も大きく、暑いと感じたら木陰で涼むことが出来ます。こどもたちは思う存分走り回れるし、大人は心地良い日陰でのんびりしていられるし、緑は多いし、本当に気持ちのいい午後でした。
ところで、ちょうど最近フランス革命のことをあれこれ調べたところだったので、ヴェルサイユ宮殿に行ってもなんだか複雑な気がしました。ヴェルサイユ宮殿の正面には、堂々たる騎乗姿のルイ14世の像がどーんと据えられています。こういうのを目にすると、フランスは王政を否定したんじゃなかったっけ?と皮肉を言いたくなってしまうのです。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、体制が変わると前体制のシンボルともいえる彫像の類いが撤去されたりするものです。ヴェルサイユ宮殿だって、にっくき王政のシンボルのはず。ここに集った一握りの特権階級の浪費に泣き、そして立ち上がったのがフランスの庶民だったのでは?それなのに、その王政の象徴を保存したんですね。ゆくゆくはフランスの重要な観光資源になるという先見の明があったからでしょうか?
ルイ14世の騎乗像を眺めていると、ギロチンの露となったルイ16世は、ご先祖様の負の遺産を全部まとめて一身に負わされた気の毒な犠牲者という気がしてなりません。太陽王という輝かしい名前を与えられ革命後も名誉を保っている14世は、たまたま即位の時期が良かったこともあって十分に特権階級の旨味を味わい尽くして死に、ルイ15世だって艶福家冥利につきるような生活を送りつつ戦争によって財政を更に悪化させて世を去り、そこに白羽の矢を立てられたのが16世です。14世、15世と続いて来た財政難のツケを16世が払えなかったからと言って、彼だけがこんなに屈辱的な扱いを受ける理由はないような気がするんです。もっと穏やかな時代に即位していたら良き王と呼ばれていたかもしれなかったのに、つくづく運命は残酷です。
ともあれ、ヴェルサイユ宮殿の庭は本当に広いのです。気候の良い時なら、ピクニックに散策、自転車やボートに乗ったり、走ったり、あるいは寝そべって読書するのも良し、水着になって肌を灼くのも良し、本当に1日中楽しめます。日本からパリに遊びに来る人も、機会があったら是非この楽しみを経験してみて欲しいと思います。
そろそろ夕ご飯のことを考えなきゃねと親の理性が働いて、後ろ髪をひかれるように庭を後にしたのが夕方の7時半過ぎです。まだまだ普通に明るく、太陽の光も和らいで、これがまたいい時間なのです。近所に住んでいたら(といってもパリだって車で30分かかりませんけれど)、夕ご飯の後の散歩なんかも出来ちゃうのになぁと欲深く思ったことでした。
by poirier_AAA
| 2010-07-19 19:03
| フランスを歩く
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