2010年 07月 15日
なくなった国旗 |
W杯のために参加国のミニ国旗を仕入れ、アパルトマンの敷地内に飾っていた管理人マダムですが、決勝戦の翌朝見かけた時、がっくりと肩を落としていました。
楽しみにしていたW杯が終わってしまって脱力してしまったのか、はたまたスペインじゃなくてオランダを応援していたのかと勘ぐっていたところ、夫が真相を突き止めてきました。
なんと、国旗が全部盗られてしまったんだそうです。
そういわれてみれば、たしかに試合が始まる前は全部の参加国の国旗が飾られていたんです。それが、2、3日の間にいくつか消えていました。日本の国旗もなくなっていました。「日本はお呼びじゃないってことかしら」とひがんでいたんですが、そうじゃなかったのかもしれません。それからも少しずつ少しずつ国旗の数が減っていたのです。
決勝戦前には、スペインとオランダの国旗が飾られました(多分再調達です)。それがなくなってしまいました。
アパルトマンの敷地内に入るには通りに面したドアの暗証番号が必要なので、誰でも入れるというわけではありません。でも、住民がドアを開けた時に一緒に入ってくることは出来るし、郵便屋さん、配達の人、チラシ配りの人などなど、一日にかなりの出入りがあります。住んでいる人なのか外部の人なのか、ふざけて盗ったのか、初めから盗るのが目的で持っていったのか、真相はわかりません。管理人さんは「国旗を拝借していった人は、なるべく早く返却して下さい」と貼り紙を出しましたが、まだ戻ってこないようです。
わたしたちが住んでいるところは、パリとは言っても観光地ではなく住宅地と呼ぶ方がふさわしい場所です。観光地特有のスリやひったくりの危険はあまり感じません。(もちろん常に注意は怠りませんが)それでも、やっぱり盗難はあります。
安全だと思われる幼稚園の中でも、お昼寝中に脱いでおいたカーディガンが行方不明になってついに出てこなかったし、廊下のコート掛けに着替用の衣類を一式入れてかけておいた袋も、いつの間にか持ち去られていました。
知人の家(1階)では、窓辺の鉢植えがある朝ごっそりとなくなっていたそうです。
そんなものを盗ってどうするのかというと、売ってお金にするんだとか。子ども服でもプランターでもミニ国旗でも、とにかく売ればお金になります。
人の物を盗るのは、どんな場合であってもしてはいけないことだと思いますが、一方では、そんな台詞を堂々と言えるのも、自分がある程度の豊かさの中で生きているからなのかもしれないという気もします。盗まなければ食べていけない状況にある人もいれば、盗品でもいいから1サンチームでも安い物を手に入れたいと思う人もいる、それがフランスの現状だということです。
人に盗られるのが嫌だと思うなら、自分でしっかりと管理するしかありません。自分の持ち物から手や目を離さない。盗られないように鍵やチェーンをつけておく。衣類にも名前をきちんと書いて常に存在を確認する。そもそも人前で不要に見せびらかすようなことをしない。私物を不用意にその辺に置いておくのは、誰かが自分の利益のために利用してくれても構わないんだよ、と信号を出しているようなものです。盗る方もいけないけれど、隙を見せた方も悪い、そんな風に思うようになりました。
夏休みにフランスに遊びにくる人もいらっしゃると思います。日本のように、ちょっとキッブを買う間だけ鞄を脇に置いておく、場所を確保するためにバッグを席に残しておく、というような行為はこちらでは絶対に×です。せっかくの楽しい旅の最中に嫌な経験をすることがないよう、自分の身の回りには十分注意を払い、不用意に人を誘うようなことのないよう、どうぞ気をつけてお出かけ下さいね。
楽しみにしていたW杯が終わってしまって脱力してしまったのか、はたまたスペインじゃなくてオランダを応援していたのかと勘ぐっていたところ、夫が真相を突き止めてきました。
なんと、国旗が全部盗られてしまったんだそうです。
そういわれてみれば、たしかに試合が始まる前は全部の参加国の国旗が飾られていたんです。それが、2、3日の間にいくつか消えていました。日本の国旗もなくなっていました。「日本はお呼びじゃないってことかしら」とひがんでいたんですが、そうじゃなかったのかもしれません。それからも少しずつ少しずつ国旗の数が減っていたのです。
決勝戦前には、スペインとオランダの国旗が飾られました(多分再調達です)。それがなくなってしまいました。
アパルトマンの敷地内に入るには通りに面したドアの暗証番号が必要なので、誰でも入れるというわけではありません。でも、住民がドアを開けた時に一緒に入ってくることは出来るし、郵便屋さん、配達の人、チラシ配りの人などなど、一日にかなりの出入りがあります。住んでいる人なのか外部の人なのか、ふざけて盗ったのか、初めから盗るのが目的で持っていったのか、真相はわかりません。管理人さんは「国旗を拝借していった人は、なるべく早く返却して下さい」と貼り紙を出しましたが、まだ戻ってこないようです。
わたしたちが住んでいるところは、パリとは言っても観光地ではなく住宅地と呼ぶ方がふさわしい場所です。観光地特有のスリやひったくりの危険はあまり感じません。(もちろん常に注意は怠りませんが)それでも、やっぱり盗難はあります。
安全だと思われる幼稚園の中でも、お昼寝中に脱いでおいたカーディガンが行方不明になってついに出てこなかったし、廊下のコート掛けに着替用の衣類を一式入れてかけておいた袋も、いつの間にか持ち去られていました。
知人の家(1階)では、窓辺の鉢植えがある朝ごっそりとなくなっていたそうです。
そんなものを盗ってどうするのかというと、売ってお金にするんだとか。子ども服でもプランターでもミニ国旗でも、とにかく売ればお金になります。
人の物を盗るのは、どんな場合であってもしてはいけないことだと思いますが、一方では、そんな台詞を堂々と言えるのも、自分がある程度の豊かさの中で生きているからなのかもしれないという気もします。盗まなければ食べていけない状況にある人もいれば、盗品でもいいから1サンチームでも安い物を手に入れたいと思う人もいる、それがフランスの現状だということです。
人に盗られるのが嫌だと思うなら、自分でしっかりと管理するしかありません。自分の持ち物から手や目を離さない。盗られないように鍵やチェーンをつけておく。衣類にも名前をきちんと書いて常に存在を確認する。そもそも人前で不要に見せびらかすようなことをしない。私物を不用意にその辺に置いておくのは、誰かが自分の利益のために利用してくれても構わないんだよ、と信号を出しているようなものです。盗る方もいけないけれど、隙を見せた方も悪い、そんな風に思うようになりました。
夏休みにフランスに遊びにくる人もいらっしゃると思います。日本のように、ちょっとキッブを買う間だけ鞄を脇に置いておく、場所を確保するためにバッグを席に残しておく、というような行為はこちらでは絶対に×です。せっかくの楽しい旅の最中に嫌な経験をすることがないよう、自分の身の回りには十分注意を払い、不用意に人を誘うようなことのないよう、どうぞ気をつけてお出かけ下さいね。
by poirier_AAA
| 2010-07-15 18:39
| 日々の断片
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