2010年 03月 21日
春分の日 |
春分のこの週末、パリは温かい春の雨が降っています。
久しぶりに通ったパリの環状道路の、いつもならば殺伐とした景色のそこかしこに、スイセンやクロッカスが群れて咲いているのが見えました。長い冬をようやく抜けて眺める花の色は、そこだけ太陽があたっているような鮮やかさです。
虫鳥のくるしき春を無為(なにもせず)
高橋睦郎
人間にとっては、やれやれ冬が終わった、暖かくなって良かった、さあお花見だと浮かれて気もそぞろな季節ですが、動植物にとっては、芽吹き、花を咲かせ、つがいを作って繁殖し、命を尽くす季節です。その一心不乱な生命活動が、春の息苦しさの理由かもしれません。
自分ではどうにも表現できなかった物事のど真ん中を、易々と射抜かれたような、衝撃的な一句です。
久しぶりに通ったパリの環状道路の、いつもならば殺伐とした景色のそこかしこに、スイセンやクロッカスが群れて咲いているのが見えました。長い冬をようやく抜けて眺める花の色は、そこだけ太陽があたっているような鮮やかさです。
虫鳥のくるしき春を無為(なにもせず)
高橋睦郎
人間にとっては、やれやれ冬が終わった、暖かくなって良かった、さあお花見だと浮かれて気もそぞろな季節ですが、動植物にとっては、芽吹き、花を咲かせ、つがいを作って繁殖し、命を尽くす季節です。その一心不乱な生命活動が、春の息苦しさの理由かもしれません。
自分ではどうにも表現できなかった物事のど真ん中を、易々と射抜かれたような、衝撃的な一句です。
by poirier_AAA
| 2010-03-21 11:03
| 日々の断片
|
Comments(0)